晩御飯の時、おかんがうちらの昔の話を聞かせてくれた。
高校の三者面談に行ったら、うちの妹がいない。
「娘はどこに?」
「知らないんですか、お母さん。娘さんは今追試を受けています。」
その他、ピアスとか煙草とかサボりとか、ちょっとワルな感じの高校時代の妹。
私の話は、自分ではほとんど覚えていないのばっかだった。
相方くんに話したら、ちょっと引いていたので、1コにしとく。
(そうそう、全然記憶にない話があったんだけど、ななママと美知なら覚えてるかな?
文化祭で、1日だけ私服だったっけ?
また教えて。)
中学時代、私は成績だけは結構良かった。
が、態度が悪い、すこぶる先生に嫌われる生意気な子供だった。
おかんの記憶に鮮烈に残されている事件が一つ。
先生に殴られることは、日常茶飯事だったんだけど、
ある日、私は顔に手形をくっきりつけて帰ってきた。
さすがに驚いて学校に事情を尋ねると、
「机に座ったからです。」
どうやら、授業中に先生が漢字を間違えたのを指摘したらしい。
が、その先生は認めなかった。
ばかりか、逆上した。
反抗期まっさかりの私は、机にどかっと座ったらしい。
おそろしい中学生だ。
先生に(ほんの)ちょっとだけ同情する。
教育実習で、中学の私を知る先生が言った。
「オマエあんなに殴られて、よく教師になろうと思ったな。」
今だったら楽勝で訴えられるくらい殴られたよ、ホント。
なんかあまりいい話でなくなったので、きゃわいい弟の話。
小さい頃、うちの弟はまんまるで、マラソンが大の苦手だった。
保育園の頃、母は役員で、マラソン大会の手伝いをすることになった。
「さぁもうみんなゴールしましたね~!集合~!」
「先生、あの…うちの子いないんですけど。」
「ええっ?!」
全員ゴールしたというのに、うちの弟だけ行方不明。
「あっ!カズくん来たよ!」
トコトコと歩いてくる弟。
「…。」
おかん絶句。
なんと弟は、手に…、
摘んだ野の花を持っていた。
母「あの時は、ホント恥ずかしかったわ~」
そんな子供が欲しい、と思う私と妹であった。