「アンフィニッシュ・ライフ」の余韻に浸っておりまして、家人の『また観てるの』の声がなければ、いまだに1日1回は観ていたいくらいです。
どうでもいいこともあるかも知れませんが(いや、殆どそうかも)、備忘録です。
当然の事、未見の方には“ネタバレ注意”です。
思えば、この映画が製作されている頃にネットで知って、(レッドフォードとフリーマンの共演作だもの)絶対に観ようと思っていたのに、未公開のまま頭の隅っこに追いやっておりました。なんとなく後回しにしたまま忘れてしまっていたのが、ご贔屓のブログで記事を発見して、忘れ物を取りに戻ったのでした。
レッドフォードを名優と呼ぶ人は皆無に近いと思いますが、私は昔っから下手と思ったことは無いし、演技スタイルも好きでした。“どの映画を観てもレッドフォード”、そういう感想は否定しませんし、演技の種類も多くはない人だと思います。しかし、それは彼が役柄を選んでいるからで、私には安心して観ていられる俳優なんです。
この映画では、出演作の中でもかなり難しい部類に入る役柄だったのではないでしょうか。息子に対する気持ち、嫁に対する気持ち、そして対親友、対孫娘。四者に対する四様の気持ちがあって、それぞれがアイナーの中で微妙なバランスを保っている。
例えばこのアイナーを、他の俳優で想像すると、なかなかピッタリと来る人がいないのですよ。
ロバート・デ・ニーロやマーロン・ブランドではカウボーイにならない。グレゴリー・ペックもダメ。カウボーイ優先で考えても、ジョン・ウェイン、ジェームズ・スチュワート、チャールトン・ヘストンでは四つの内の三つくらいしか出来ないような気もするし、クリント・イーストウッド、スティーブ・マックィーンなら可成りいい線だけど、やっぱり孫娘関連がしっくりこない気がする。ゲーリー・クーパーだと、すぐにジーンを許しちゃう感じ。(笑)
色々考えると、アイナー役が出来そうなのは、ヘンリー・フォンダかポール・ニューマンくらいしか思いつかないんですよね。どちらも名優でしょ。そう考えると、レッドフォードだって、大したもんですよ。
名優と言われるモーガン・フリーマンだって、“どの映画を観てもフリーマン”って感じしませんか? 今作では障害を持っている人物の役で、動きが制限されていたために物足りない印象も残りましたがね。何度か観ている内に、存在感がジワジワと大きくなっていく人です。
グリフ役でデビューしたベッカ・ガードナーは、ネットの情報では1990年生まれとなっていました。ということは、撮影時には14~15歳位。それにしては幼い感じがしましたね。この情報は、も少し様子を見なくてはいけないかも。でも、「リトル・ロマンス」のダイアン・レインも14歳だったから、そんなにオカシクはないのかな?
グリフもアイナー程ではないにしろ結構難しい役で、彼女は上手くやってましたね。賢そうで、しかも可愛い。撮影クリップでも楽しそうな笑顔だったし、今後が楽しみです。
グリフが素直なイイ子なんで、DV男のゲイリーもそんなに悪い奴じゃないんじゃないか、なんて思ったりしてネ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/3b/ba0fe057d9b0ebfe8a5bfaa14c5deb84.jpg)
【An Unfinished Life】と彫られた墓石には、グリフィンの生涯が「1971-1992」だったとも彫られていました。ロデオ大会のチャンピオン・トロフィーや賞状も部屋に飾ってあって、アイナーの自慢の息子であったことも分かります。
そういう青年だったからこそなのか、田舎町を出て自立しようとしていたらしいこともミッチとアイナーの会話の中で出てきました。
ゲイリーとジーンが暮らしていたのが「フィールド・オブ・ドリームス」の舞台となったアイオワ。ワイオミングに来るには間のネブラスカ州を通り抜けて来なければいけない。終盤の、ボコボコにされたゲイリーがバスで帰るシーンは、ネブラスカのバス・ストップでした。
ワイオミングのこの町はジーンにとっても故郷であって、空き家となった実家が出てきます。ジーンの両親は静かな環境を求めてやって来たのに、皮肉なことに今ではすぐ横に州道が走る騒がしい場所になっている。両親は既に亡くなっているようです。
ジーンが保安官クレインに話しているところでは、ジーンの両親は『エル・パソからやって来た』とのこと。『エル・パソ』をネットで調べたら、テキサスばかりじゃなく、コロラド州、アーカンソー州、イリノイ州、ウィスコンシン州にも地名がありました。多分ですが、この映画の『エル・パソ』は、ワイオミングの隣のコロラドでしょうね。
ミッチとグリフが最初に会うシーンが好きです。アイナーに言われて、サンドイッチを作り牛乳と一緒にミッチの小屋に持っていくグリフ。傷ついたミッチの顔に最初は驚くも、ミッチのカタツムリの話に蛾を食べる人の話を返す。一気に二人は仲良しになる。
ミッチの話の中で、カタツムリを出す高級レストランが出てきました。その店があるというシャイアンはワイオミングの州都でした。ネイティブ・アメリカンの多い土地柄のようですな。
大きなクマさんの町中への出没は、環境問題へのエピソードに繋がるのかなと思いましたが、そちらは関係なかったですね。
あのクマさん、調教による演技のようでバート君という名前がありました。いくら調教されていても、あんなのが側に来たら私なら失禁しそうです。
それにしても、劇場未公開も驚きだが、賞レースに全然ノミネートされてないのもビックリ。2005年に話題になった「ブロークバック・マウンテン」も、同じワイオミングが舞台でした。なんだかなー。
大自然の俯瞰描写がハルストレム流のお伽話ムードを演出し、ラストも締めくくりに相応しい緑一杯の牧場と山々の空撮俯瞰。そこに、アイナーとミッチの会話が流れる。
『死者は俺たちを見てるかな?』
『見てると思うよ。俺たちの罪を許してくれる。生きてりゃ難しいがな』
『飛ぶ夢を見たって?』
『あぁ。高く飛んだよ。空の青が宇宙の闇に変わるまで。空からすべてが見渡せたよ。“何事にも理由がある”と思わせる眺めだった』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/ab/a28c01fb97545d27ed66bfa2ed43c16a.jpg)
どうでもいいこともあるかも知れませんが(いや、殆どそうかも)、備忘録です。
当然の事、未見の方には“ネタバレ注意”です。
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思えば、この映画が製作されている頃にネットで知って、(レッドフォードとフリーマンの共演作だもの)絶対に観ようと思っていたのに、未公開のまま頭の隅っこに追いやっておりました。なんとなく後回しにしたまま忘れてしまっていたのが、ご贔屓のブログで記事を発見して、忘れ物を取りに戻ったのでした。
レッドフォードを名優と呼ぶ人は皆無に近いと思いますが、私は昔っから下手と思ったことは無いし、演技スタイルも好きでした。“どの映画を観てもレッドフォード”、そういう感想は否定しませんし、演技の種類も多くはない人だと思います。しかし、それは彼が役柄を選んでいるからで、私には安心して観ていられる俳優なんです。
この映画では、出演作の中でもかなり難しい部類に入る役柄だったのではないでしょうか。息子に対する気持ち、嫁に対する気持ち、そして対親友、対孫娘。四者に対する四様の気持ちがあって、それぞれがアイナーの中で微妙なバランスを保っている。
例えばこのアイナーを、他の俳優で想像すると、なかなかピッタリと来る人がいないのですよ。
ロバート・デ・ニーロやマーロン・ブランドではカウボーイにならない。グレゴリー・ペックもダメ。カウボーイ優先で考えても、ジョン・ウェイン、ジェームズ・スチュワート、チャールトン・ヘストンでは四つの内の三つくらいしか出来ないような気もするし、クリント・イーストウッド、スティーブ・マックィーンなら可成りいい線だけど、やっぱり孫娘関連がしっくりこない気がする。ゲーリー・クーパーだと、すぐにジーンを許しちゃう感じ。(笑)
色々考えると、アイナー役が出来そうなのは、ヘンリー・フォンダかポール・ニューマンくらいしか思いつかないんですよね。どちらも名優でしょ。そう考えると、レッドフォードだって、大したもんですよ。
名優と言われるモーガン・フリーマンだって、“どの映画を観てもフリーマン”って感じしませんか? 今作では障害を持っている人物の役で、動きが制限されていたために物足りない印象も残りましたがね。何度か観ている内に、存在感がジワジワと大きくなっていく人です。
グリフ役でデビューしたベッカ・ガードナーは、ネットの情報では1990年生まれとなっていました。ということは、撮影時には14~15歳位。それにしては幼い感じがしましたね。この情報は、も少し様子を見なくてはいけないかも。でも、「リトル・ロマンス」のダイアン・レインも14歳だったから、そんなにオカシクはないのかな?
グリフもアイナー程ではないにしろ結構難しい役で、彼女は上手くやってましたね。賢そうで、しかも可愛い。撮影クリップでも楽しそうな笑顔だったし、今後が楽しみです。
グリフが素直なイイ子なんで、DV男のゲイリーもそんなに悪い奴じゃないんじゃないか、なんて思ったりしてネ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/3b/ba0fe057d9b0ebfe8a5bfaa14c5deb84.jpg)
【An Unfinished Life】と彫られた墓石には、グリフィンの生涯が「1971-1992」だったとも彫られていました。ロデオ大会のチャンピオン・トロフィーや賞状も部屋に飾ってあって、アイナーの自慢の息子であったことも分かります。
そういう青年だったからこそなのか、田舎町を出て自立しようとしていたらしいこともミッチとアイナーの会話の中で出てきました。
ゲイリーとジーンが暮らしていたのが「フィールド・オブ・ドリームス」の舞台となったアイオワ。ワイオミングに来るには間のネブラスカ州を通り抜けて来なければいけない。終盤の、ボコボコにされたゲイリーがバスで帰るシーンは、ネブラスカのバス・ストップでした。
ワイオミングのこの町はジーンにとっても故郷であって、空き家となった実家が出てきます。ジーンの両親は静かな環境を求めてやって来たのに、皮肉なことに今ではすぐ横に州道が走る騒がしい場所になっている。両親は既に亡くなっているようです。
ジーンが保安官クレインに話しているところでは、ジーンの両親は『エル・パソからやって来た』とのこと。『エル・パソ』をネットで調べたら、テキサスばかりじゃなく、コロラド州、アーカンソー州、イリノイ州、ウィスコンシン州にも地名がありました。多分ですが、この映画の『エル・パソ』は、ワイオミングの隣のコロラドでしょうね。
ミッチとグリフが最初に会うシーンが好きです。アイナーに言われて、サンドイッチを作り牛乳と一緒にミッチの小屋に持っていくグリフ。傷ついたミッチの顔に最初は驚くも、ミッチのカタツムリの話に蛾を食べる人の話を返す。一気に二人は仲良しになる。
ミッチの話の中で、カタツムリを出す高級レストランが出てきました。その店があるというシャイアンはワイオミングの州都でした。ネイティブ・アメリカンの多い土地柄のようですな。
大きなクマさんの町中への出没は、環境問題へのエピソードに繋がるのかなと思いましたが、そちらは関係なかったですね。
あのクマさん、調教による演技のようでバート君という名前がありました。いくら調教されていても、あんなのが側に来たら私なら失禁しそうです。
それにしても、劇場未公開も驚きだが、賞レースに全然ノミネートされてないのもビックリ。2005年に話題になった「ブロークバック・マウンテン」も、同じワイオミングが舞台でした。なんだかなー。
*
大自然の俯瞰描写がハルストレム流のお伽話ムードを演出し、ラストも締めくくりに相応しい緑一杯の牧場と山々の空撮俯瞰。そこに、アイナーとミッチの会話が流れる。
『死者は俺たちを見てるかな?』
『見てると思うよ。俺たちの罪を許してくれる。生きてりゃ難しいがな』
『飛ぶ夢を見たって?』
『あぁ。高く飛んだよ。空の青が宇宙の闇に変わるまで。空からすべてが見渡せたよ。“何事にも理由がある”と思わせる眺めだった』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/ab/a28c01fb97545d27ed66bfa2ed43c16a.jpg)
十瑠さんは、いかが?
もちろん、観たわよね~
劇場で、封切りで観たまんまですから、もうかれこれ35年近く逢ってないです。
ブーツカットのジーンズにヘリンボーンのジャケット、でしたかね。カッコ良かったなぁ。
で、CIAに追われる役なんですよね。
この間地上波で放送された「ボーン・アイデンティティー」なんか観ると思い出しますね。
共演がF・ダナウェイだった事も覚えてますが、彼女がどんな役だったかスッカリ・・・です。