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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

ロボコップ

2001-02-15 13:30:00 | 映画-2001年

「何度観ても面白い」

 近未来のデトロイトで、サイボーグ化したロボコップが悪を退治する――という単純なものではない。
 警察が企業に買収されたり、企業のトップとヤクザが癒着していたりと、一筋縄ではいかない展開となっている。
 また、ロボコップ自身も「人間」と「ロボット」の間でアイデンティティが揺れ動き、単純な勧善懲悪ヒーローとしては片付けられていないところがミソ。
 ポール・バーホーベンがアメリカで本格的なデビューを果たした作品でもある。

 この映画が放っているメッセージ性については特に扱うつもりはない。
 至る所で述べられているし、いまさらそれを述べる必要もないだろうから。

 この映画は何度も観ているが、何度観ても面白い。
 ストーリーはもちろん、セリフだって覚えているが、それでも面白い。
 いろんな映画作家がいるわけだけど、このバーホーベンほど私と相性が良い作家はいない。
『スターシップ・トゥルーパーズ』が私のフェイバリットムービーなのだが、私がバーホーベンの存在を知ったのは、この『ロボコップ』である。
 この映画の、どのシーンを観ても私の頭をチリチリと刺激する。
 1時間半の時間が全く長く感じられない。
 こんな作品は滅多にお目にかかれないだろう。
 ベタ褒めばっかりしているが、私にとっては、そういう映画なんだから仕方がない。

 ただ、1つだけ不満があるとしたら、今回のテレビ放映版ではカットされたシーンがあること。
 ラスト間際、有毒廃液を全身に浴びてしまった悪党が、車に轢かれてミンチになってしまうシーンがスッパリとカットされているのだ。
 テレビ的に放送に耐えないシーンだったし、話の脈絡からみてもカットされても支障のないシーンではある(廃液を浴びた時点で死んだということにしておけば)
 でも、この過剰な残虐シーンってのは、バーホーベンの変態性が発揮される真骨頂のシーンだと、私は思ってる。
 きっとバーホーベン自身も、このシーンは相当に気に入っていたはずだ。
 なにせ、廃液を浴びて悪党がグチョグチョになっちゃうシーンをわざわざ設けるし、そもそも「製鉄所」にこんな物騒なモノを置いておく必然性だってない。
 そう考えるとバーホーベンは、このシーンが撮りたくてたまらなかったと思える。
 そんな大事なシーンをカットしてしまうなんて、『ロボコップ』ファンであり、バーホーベンファンでもある私としては、ちょっと物足りなかった。
 ……まあ、映像の表現に関しては、最近はデリケートな状態になっているから、仕方がないのかな。

『ロボコップ』(テレビ)
監督:ポール・バーホーベン
出演:ピーター・ウェラー、ナンシー・アレン、他
評価:8点


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