「夢の中へ行ってみたいと思いませんか」
劇場での予告編の美麗なビジュアルと口コミ系サイトでの評判の良さから、上映前からかなり期待しておりました。
結論から言うと、その期待どおりのアニメーション作品でありました。
幻想的なビジュアルや表現を夢幻的とかいうけれど、この映画の映像は文字通り夢の中の世界。
夢の中という誰もが知ってるけれど、誰も本物を知らなくて、何でもありの世界を美しいビジュアルと現実にはあり得ない映像の数々で表現して見せてくれたので、これぞアニメーションと喝采してしまった。
っていうか、そもそもオレは映画を観るときに、誰も観たことがない映像とか衝撃的な映像とか、とにかく凄くてワクワクするようなものを期待しちゃうのである。そういう意味では、この映画の映像はオレのそういう期待に見事に応えてくれた。
あと、音楽もすごく良かった。今、これを書きながらも公式サイトの音楽を聴いているし。
物語の筋は決して分かりやすいものじゃない。難しい言葉も出てくるし。
夢か現か幻かと言うけれど、そのとおりこの映画では夢と現実の境目がどんどん曖昧になっていって、それがトリックの一つにもなっていたりする。
だから、ストーリーを追いかけていって、目の前の事象にいちいち納得しなければ済まない人には、きっとあんまり向かない映画だと思う。
じゃあオレはどうだったのかというと……序盤から、グングン! と加速しながら映像を畳み掛けてくるので、掴みから良かった。
でも、難しい言葉は全然理解できなかった。
とりあえず寝れば、人の夢の中に入れるんだなってことと、夢と夢が共有し合ってるんだなってことぐらいは分かった。
あと、悪党が悪巧みをしようとしたら、思わぬ結果になっちゃったけど、結果的に夢の世界と死の世界がくっついちゃって……あとは、どうしてああなっちゃったのかはオレには分かりませんでした。
でも、パプリカが夢の中を駆け抜ける夢幻的アクションとか、悪意が夢を侵略する不気味さとかは感覚的にオモシレー!と思えた。
もちろん、物語的な意味をキチンと咀嚼して、それを理解して判断する人もいるんだろうけど。
オレはボンクラなんで映像のすごさというか見た目で、この映画を高く評価しています。
(ストーリーが変って意味じゃなくてアニメーション的な映像力に、より評価をしたいってことで)
見た目で評価といえば、時田が最終的にああいう評価をされるっていうのは……まあ、これも“夢”って言えば、夢のような出来事かも知れないけれど。
あ、あと、まったくの余談だけど公式サイトがゲーム感覚で面白い。
radioclubもありますよ。
『パプリカ』(映画館)
http://www.sonypictures.jp/movies/paprika/
監督:今敏
出演:林原めぐみ、大塚明夫、古谷徹、山寺宏一、堀勝之祐、江守徹、他
点数:8点(アニメだと、ちと点数が甘くなるな…)
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