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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

東京ゾンビ

2006-09-16 22:27:22 | 映画-2006年

東京ゾンビ 東京ゾンビ
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2006-07-28

「オトナのくせに仲良くしやがって」

 花くまゆうさくが原作の映画。
 哀川翔のハゲヅラと柔術でゾンビと闘うっていうシチュエーションだけで、けっこう期待していた。
 札幌でも劇場公開されていたんだけど、仕事とかが忙しくて観にいけずじまい。
 というわけで、ようやくDVDをレンタルして観ましたよ。

 前半は期待値どおりの面白さ。いや、むしろ期待以上だったか。笑いまくった。
 とにかくハゲ哀川とアフロ浅野の掛け合いがイイ!
 二人で柔術の練習してるのもいいんだけど、二人が妙にユルくて仲良さげな雰囲気がたまらんのだ。
(「オトナのくせに仲良くしやがって」ってのは劇中でのセリフ)
 ハゲの方は兄貴分的なカンジで哀川っぽさが充満してるんだけど(ハゲだけどな)、浅野のバカ弟分なカンジがお見事だった。
 なんつうか花くまゆうさくのマンガのキャラそのものってカンジの、ユルいバカさ加減を見事に演じてるんだ。

 このユルくてバカっぽい二人が、ゾンビの群れを相手に闘うんだけど。
 ガードポジションでゾンビに噛まれるのを防ぐところとか、総合系のムーブメントが随所に出てきて、これがまた笑える。
 ゾンビ相手にスイープするなんて、滅多にお目にかかれないシーンだろう、きっと。

 とまあ、お笑いばかりに目がいきがちだけど、わりと世相を皮肉ったメッセージ性みたいなモンもある。
 主人公たちが俗世に対して後ろ向きで格闘技のことばかり考えてるとか、ゾンビが廃棄物(死体や生き埋めになった人間も含む)の化学変化から生まれたとか、子供が強盗するとか。
「こんな時代に生まれてしまった」的な厭世的な空気が流れている。

 それがピークに達するのがハゲがゾンビに噛まれて死んで、東京が金持ちが支配する隔離社会になってしまうところ。
 実は、このへんから劇中でのお笑いピークは下がってしまった、オレ的には。
 なんつうか観念的っていうかスピリチュアルっていうか、アフロが悲壮な覚悟でゾンビとの決闘に挑むっていうシチュエーションが、どうにもねぇ。
 いや、画としては、むしろ面白いんだよ。ゾンビがビクトル膝十字やっちゃったりとかさ。
 ただ、アフロが家族を持ってユルさが鈍ってしまったところが、どうにもこうにも……っていうか、オレ的にはアフロの嫁はいらないかも、と思った。彼女が出てくると話が、ディープになっちゃうんだよね。
 オレ的には家族というファクター無しで、ゾンビ師匠vsアフロ弟子のバトルを見たかったかも。
 ちなみに、このバトルの最中、柔術のムーブメントが地味すぎて観客からブーイングが飛ぶんだけど。
 ここは、分かるヤツと分からないヤツのギャップ、プロレス風に言えば「観客はバカだ!」的な見方をすればいいのかな?

 最後は「カルピス、カルピス」言いながら糞尿をぶちまけるテロリスト(観てない人には意味がわからんかもしれんが、コレしか言いようがない)が、すべてをご破算にしちゃうんだけど、アレはどういう意味があったんだろうね?
 よくわからんかったです。

 というわけで、前半のお笑いテイストはオレ的に好きでした。
 中盤あたりのアフロの嫁が出てきたあたりから、オレ的にはどうにもイマイチ。
 ラストの無理矢理加減は、ちょっと……。

『東京ゾンビ』(DVD)
監督:佐藤佐吉
出演:哀川翔、浅野忠信、他
評価:7点


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