世田谷区あべ力也のひとり言

世田谷区あべ力也が日常生活の中で感じたことを、政治的な内容にこだわらず多岐にわたり感想を述べる本音の呟き。

#イギリス下院総選挙出口調査の結果、最大野党・#労働党が圧勝する見通し。#次は日本で政権交代!

2024-07-05 11:30:00 | Weblog

#イギリス下院(定数650)総選挙出口調査の結果、大方の事前予想の通り、最大野党・#労働党が圧勝する見通し。

政権交代によって、14年続いた保守党政権は終わり、労働党党首のサー・キア・スターマーが次の首相になる見込み。労働党の党首がイギリス首相になるのは、2010年に退任したゴードン・ブラウン氏以来。

出口調査では、労働党が410議席(209増)、保守党が131議席(241減)を獲得する見通しとなっている。保守党は戦後最少の議席となるものの、最大野党になるとみられる。

自由民主党は61議席(53増)、新党リフォームUKは13議席、スコットランド国民党(SNP)は10議席(38減)をそれぞれ獲得すると見込まれている。

大敗した見通しの保守党を率いるリシ・スーナク首相は出口調査の発表後、ソーシャルメディアに、「何百人もの保守党候補、何千人ものボランティア、何百万人もの有権者のみなさんへ。懸命に働いてくれてありがとうございます。応援してくれてありがとうございます。投票してくれてありがとうございます」と、写真と共に投稿した。

続いた保守党内の混乱

保守党は、デイヴィッド・キャメロン政権のもとで2016年にブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)の是非を問う国民投票を実施。続いた政治的混乱の中で2017年6月にテリーザ・メイ首相(当時)のもと行われた総選挙では、保守党は単独過半数を失い、北アイルランドの保守政党、民主統一党(DUP)と協力するに至った。

その後もブレグジットをめぐり、党首不信任の動議が相次ぐなど保守党内の混乱を経て、2019年7月にボリス・ジョンソン氏が首相になった。離脱派が勝利した結果を受け、2019年12月の前回総選挙ではブレグジット達成を約束したジョンソン氏のもとで保守党は圧勝した。

しかしその後、新型コロナウイルスのパンデミックが始まった2020年に、複数人の集会を政府が禁止したロックダウン期間中にもかかわらず、首相官邸などでパーティーが繰り返し開かれていた、いわゆる「パーティーゲート」が2021年末に発覚。その後も、与党関係者による問題行動が次々と明らかになり、支持率は低下した。

ジョンソン氏は2022年7月に辞任を発表。2カ月後に後任となったリズ・トラス氏は、「ミニ・バジェット」と呼んだ減税計画が英ポンド急落など市場に混乱をもたらしたことから、イギリス史上最短の在任期間45日で辞任した。このことも、保守党支持率の低下につながった。

トラス氏の後任となったリシ・スーナク元財務相は、信頼回復と経済再建を主要テーマに首相に就任。プラス成長とインフレ率の安定や、ジョンソン政権から続くウクライナ支援の強化などを実現した。

下院議員の任期は5年のため、2025年1月までには総選挙を行う必要があった。そのため秋の総選挙になるかと広く思われていたところ、スーナク氏は5月22日、解散総選挙を発表。予想外に早い総選挙に踏み切ったことは、保守党内を含めて大勢を驚かせた。同じ5月22日に発表されたインフレ指標が過去3年近くで最も低かったことや、市場予想よりも力強く景気後退(リセッション)を脱却したことを背景にした決断だったのではないかとの見方もある。

しかし、この発表後、保守党関係者らが総選挙の時期をめぐる賭博に金銭を賭けていたことが相次ぎ発覚。保守党の支持率は回復しなかった。

英総選挙に向けては、ブレグジットを推進した右派ポピュリスト、ナイジェル・ファラージ氏が新党「リフォームUK」の代表となり下院選に出馬したことも注目され、同党が支持率で保守党を追い上げた。

スターマー氏とは

労働党を率いるスターマー氏は、イングランド南部オクステッド出身の元検察官。「労働者階級出身」を自称する。父親は工具職人、母親は看護師だった。

地元の学校を卒業後、家族で初めて大学に進学し、英リーズ大で法律を学んだ。後にオックスフォード大で学んだ。

1987年に法廷弁護士となり、やがて人権法を専門とした。

2008年には、イングランドとウェールズの検察トップ、公訴局長に任命された。

2015年に、ロンドン北部のホルボーンおよびセントパンクラス選挙区から初当選。ジェレミー・コービン前労働党党首のもと、影の内閣に入る。影のブレグジット担当相として、ブレグジットの是非を問う2度目の国民投票の実施を検討すべきだと主張した。

2019年総選挙での労働党大敗を受け、党首選に立候補し、2020年4月に勝利した。

勝利演説でスターマー新党首は、労働党を「自信と希望に満ちた新時代へ」導くと約束した。

労働党の主な公約は?

労働党がこれまでに発表した公約の一部は、次の通り――。

・公的医療を提供する国民健康サービス(NHS)の診察について、長期にわたる順番待ちが深刻な問題となっているため、イングランドで毎週4万件の予約診療を増やす。この資金源にするため、納税回避や非定住者の税優遇など「抜け穴」を取り締まる

・小型ボートを使った違法移民の密航を手配する犯罪組織を取り締まるため、国境警備の中心となる機関を新設

・住宅不足解消のため、関連法を改正し、150万戸の新規物件を新築する。初めて自宅を購入しようとする人に、新築の集合住宅で優先的に購入できるようにする

・教師を新たに6500人増員。私立学校への税優遇廃止を資金源とする

【解説】目覚ましい勝利と変わらない難問山積――クリス・メイソン政治編集長

この出口調査の結果を見て、その意味するところをかみしめてみたい。

保守党は、選挙で確実に勝つ機械のように動くことが実に多い政党だ。成功エネルギーのかたまりのような政党だ。その保守党が、粉々に打ち砕かれ、大敗した。

わずか5年前、労働党は屈辱的なまでに惨敗し、1935年以来、最も少ない議席数にまで落ち込んだ。

労働党は今後10年間は立ち直れないと、大勢が繰り返した。

ボリス・ジョンソン氏はわずか2年前、自分が2030年代まで、保守党の首相を3期務めるかもしれないと公言していた。

しかし、5日朝までに判明する実際の結果が、この出口調査結果に近いならば、労働党は驚異的なカムバックを実現したことになる。

労働党が僅差で勝つだけでも、ヒマラヤ登頂なみに厳しい道のりだったはずだ。

しかし出口調査は、圧勝する見通しを示している。

この結果は、何を示しているのだろう。

私たちは今、有権者の動向がかつてないほど揺れ動く世界に生きている。かつてないほど多くの場所で、かつてより多くの人が、これまで以上に頻繁に、かつ以前より素早く、政治に対する考えを変える世の中になっている。

明日の昼頃には、2年足らずの間に4人目となる首相が誕生する見通しだ。

イギリス政界を揺らしてきた旋風はこうして、今後も吹き続ける。

労働党が野党の立場から総選挙で勝利するのは、27年ぶりだ。

労働党が総選挙で勝つこと自体、19年ぶりだ。

前世紀の歴史書は労働党について、ひとつのことを繰り返し語った。労働党は、選挙に負けるのがすさまじく上手だと。選挙に勝つよりもはるかに、はるかに何度も、労働党は負けてきた。

しかし今夜の労働党は、華々しいまでの大勝利を目の前にしている。

これまでいかに低迷していたかを思えば、まさに華々しい勝利だ。

それと同時に、どういう尺度で測っても、どの時代だろうと、どういう状況だろうと、実に目覚ましい勝利だ。

ただし、忘れてはならないことがある。新政権は今後、前政権をあれほど苦しめたすべての問題に、そのまま直面することになる。生活費、財政、税負担、危険な世界――などの巨大な諸問題は、与党がどれほどの圧倒多数を占めていても、決して消えたりしない。



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