こぶとり爺、そちは怪しげな踊りを見せて、
村廻りの役人を笑い殺したことに相違はないな。
とんでもねぇだよお代官さま。踊りで人が殺せるわけがごぜぇません。
なんならここでおらの踊りを見せべ。
お代官さまが笑い死ぬかどうか確かめてくだせぇ。
あぁ待て、待て。踊ってはならぬ、踊ってはならぬぞ!
こぶとり爺、そちは怪しげな踊りを見せて、
村廻りの役人を笑い殺したことに相違はないな。
とんでもねぇだよお代官さま。踊りで人が殺せるわけがごぜぇません。
なんならここでおらの踊りを見せべ。
お代官さまが笑い死ぬかどうか確かめてくだせぇ。
あぁ待て、待て。踊ってはならぬ、踊ってはならぬぞ!
あ、こりゃいかん。窓に映る私の顔がにやにやとくずれてる。
定年退職で、明日から職探しをしなくてはという顔じゃないよ。気をつけなくちゃ。
この金は、女房にも秘密なんだから。
会社の近くの定食やのパートの青木さん、内緒でおかずを一品多くしてくれたけど
わたしに気があったのかな。 こんど旅行に誘ってみようかな。
あのなぁボク、男ってものはいくつになっても迷うものだよ。
おじさんだっていまだに迷っているのだからね。
いまの母ちゃんより、別れたあの女の方がよかったかな、とか。
あ、おじさんはただの通りすがりのおじさんだからね。
世の中急に寒くなってきましたね。今朝なんかセーターをだして着ましたからね。
今年もあと3ヵ月もありませんよ。知り合いの印判師などもう辰年のはんこを彫りましたよ。
え~と、なんの話でしたかね・・・ あぁ風流もわからぬ話でしたね。
きのう柿を食べましたら耳の奥でゴ~~ンと法隆寺の鐘の音が聞こえましたよ。
いまもゴ~~ンと鳴ってますよ。松虫から鐘の音に代わったみたいですよ。風流ですね。
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
有名な正岡子規の句です。
柿の美味しい季節、正岡子規も大好物の柿を食べていたら
法隆寺の鐘の音が聞こえてきてのでしょう。
同じ柿を食べても、山豚火の句とは大違い。
いいんですよ、山豚火は俳句みたいなものなんですから。
女のヒモも大変なんだぜ。
掃除、洗濯、料理までやらなきゃならないんだ。
料理も不味いと皿が飛んでくるんだ。
女が風呂に入ったら背中まで洗うんだぜ、出来るかよ刑事さんに。
時々こんなババァぶっ殺してやろうか、と思うこともあるよ。
ああ、でもおれ殺ってないすよ。殺っちゃったらおれ食えないすもん。
カツ丼ゴチになったら、みんなしゃべりましたよ刑事さん。