夏は在りし日を思いだす季節なんかもしれん。
蝉の鳴く声が、幼い頃みた神社の杜の情景に重なり、ノスタルジックな風情が降りてくる。
縁側で食べたスイカの薫りまでも思い出してしまう。
中学の頃告白し振られた彼女は今どうしているんやろか?
春はまだ来ぬ日を想う季節なんやろな。
春を想うと待ちどうしくなるのは何故なんやろか?
秋は心の情景に向き合う季節なんかな?
秋の空の澄んだイメージがそうさせるんかもしれん。
冬は現実の自分に出逢う季節かもしれん。
寒さの中を歩いていると、自分の中の穢れたものが浄化されるように思うのは何故なんやろか?
今は夏やね。
過ぎし日々の在りし越し方の世界のなかで。
「夏休みの宿題やったんか?」
という母さんの言葉が降りてくる。