若い頃から、フォーク好きではなかった僕ですが、泉谷しげるだけは、一度は観てみたいと思ってました。そんな折りに、ライブ友の御誘いで実現したのが今回のライブ。68歳になる泉谷しげるのライブは、どんなものか、半ば興味本位に観戦しました。
観客の大半が、同世代か少し下くらいの世代。僕のライブ友などの40代の人もちらほら。定刻の7時にスタートすると、バカヤローの泉谷節がいきなり炸裂。聴衆を罵りながらも、愛ある鞭でサディスティックに進みんでいきます。
前半は、昭和のフォークをたっぷりと熱唱。フォーク嫌いの僕が、なぜか口ずさんでしまう。青春時代に染み込まれたものは、好き嫌いを別にして蘇るんだなと実感。随所にユーモアと皮肉を交えながらギターをかき鳴らす姿に、聴衆の視線は彼に集中。
休憩をはさみ、後半は彼の代表作を次々と熱唱。どこにそのパワーがあるのか多少の休みがあっても、同世代、若いミュージシャンよりも彼のパワーは数段上に思えます。
反戦、反体制の象徴であったフォークから、日常の生を歌うニューフォーク。泉谷しげると言う存在はフォークと言うよりも、彼のルーツがロックにあることに気づかされる衝撃があり、いつまでも余韻となって残り、みんなが泉谷しげるにクギ付け。
今や反骨の象徴でなくなったロックだけど、このオヤジには反骨と反逆が似合います。死ぬまで転がり続けてください!