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前回のブログでお伝えしたとおり、本日は二十四節気の一つ「夏至」で、昼の時間が一年で一番長い時期を迎えています。
そして、更に、本日は日本全国で太陽が月に隠れる「部分日食」が見られる日ということで、この二つを同時に迎えるのは、なんと江戸時代以来、約370年ぶりだそうです
そんな中、午前中は穏やかに晴れて、これは日食日和と思っていたのですが、15時過ぎから徐々に雲が出てきて、日食が正にピークを迎えた17時前には空一面雲に覆われて、全く見ることができませんでした
↓これがその17時前の空模様です
くやしいので、この雲がなぜ発生したのか考察してみました。
まず、全国の日照の状況を見てみます。(図は全て気象庁ホームページより)
17時までの1時間の日照時間を見てみると、太平洋側では日照がない又は少ない地点が多く、日本海側では日照が多くなっています。沖縄でも、本島地方は日照が少ない地点が多いですが、石垣島方面では日照が多くなっており、石垣島の日食の様子をニュースなどでご覧になった方も多いのではないかと思います。
次に天気図を見てみると、
北海道付近と日本の東の海上に高気圧があり、九州の南には梅雨前線と低気圧が位置しています。
見出しの衛星画像からも見て取れるように、東日本から九州南部にかけては、この梅雨前線と低気圧の影響により日照が少なくなったことが分かります
それでは、梅雨前線から離れた我が青森県ではなぜ雲がかかったのでしょうか?
私が思うに、その要因は北海道付近の高気圧にあったのではないかと思います。
本日16時のアメダス画像を見ても分かるとおり、青森県では太平洋側を中心に海からの東風が吹いて
います。
これは、北海道付近の高気圧から時計回りに吹き出してきた風と思われます。
この風は、北の方から海上を渡って吹いてくるので、冷たく湿った風です。
今日の雲のかかり具合を見たところ、西側の山地方面に向かうほど雲が厚く、逆に東側の方は晴れ間が見えていました。
17時までの1時間の日照時間を見てみても、青森県では内陸部を中心に日照が少なくなっているのが分かります。
また、先ほどの雲の写真から、この時にかかっていた雲は下層にできる層積雲と見られ、海からの湿った風が山地にぶつかり弱い対流活動が発生してできた雲ではないかと思われます。
ちなみに、日食が終わった18時頃には、雲が徐々に薄くなり、晴れ間も見えてきました⛅
まさに神のいたずら・・・
次に日本で日食が見られるのは10年後とのことで、その頃には今日の天気のことなどすっかり忘れているかもしれません