米連邦最高裁 トランプ氏の立候補資格認める コロラド州予備選
2024年3月5日 5時21分 アメリカ大統領選
アメリカ大統領選挙で返り咲きを目指すトランプ前大統領の立候補資格を巡り、連邦最高裁判所はトランプ氏に西部コロラド州の予備選挙に立候補する資格がないとした、州の裁判所の判断を覆し、立候補を認める判断を示しました。
アメリカ西部コロラド州の最高裁判所は去年12月、3年前の連邦議会への乱入事件を巡りトランプ前大統領が反乱に関与したと認定し、国に対する反乱に関与した公務員が国や州の職に就くことを禁じた憲法の規定に基づき、大統領選挙に向けた州の予備選挙に立候補する資格はないとする判断を示しました。
トランプ氏はこれを不服として上訴していました。
これについて連邦最高裁判所は4日、「州には大統領や連邦政府の職員についてこの憲法の規定を行使する権限はない」などとして、コロラド州の裁判所の判断を覆しトランプ氏の立候補を認める判断を示しました。
9人の判事全員の一致した判断です。
判断ではトランプ氏が連邦議会への乱入事件に関与したのかなどについては触れられていません。
最高裁の判断を受けてコロラド州の州務長官は翌5日のスーパーチューズデーに行われる州の予備選挙にトランプ氏の立候補を認めるとの声明を発表しました。
有力紙ニューヨーク・タイムズによりますと、全米の少なくとも36の州で同様の訴えや申し立てが裁判所や州務長官などに対して行われていて、今回の最高裁の判断は、こうした州にとっても今後の対応の指針になるとみられています。
トランプ氏はこれを不服として上訴していました。
これについて連邦最高裁判所は4日、「州には大統領や連邦政府の職員についてこの憲法の規定を行使する権限はない」などとして、コロラド州の裁判所の判断を覆しトランプ氏の立候補を認める判断を示しました。
9人の判事全員の一致した判断です。
判断ではトランプ氏が連邦議会への乱入事件に関与したのかなどについては触れられていません。
最高裁の判断を受けてコロラド州の州務長官は翌5日のスーパーチューズデーに行われる州の予備選挙にトランプ氏の立候補を認めるとの声明を発表しました。
有力紙ニューヨーク・タイムズによりますと、全米の少なくとも36の州で同様の訴えや申し立てが裁判所や州務長官などに対して行われていて、今回の最高裁の判断は、こうした州にとっても今後の対応の指針になるとみられています。
これまでの経緯と他州の動き
この裁判は去年9月、西部コロラド州で共和党員を含む6人の有権者が、「トランプ氏は連邦議会への乱入事件に関与した」などとして3月5日に予定されている州の予備選挙への立候補資格を認めないよう訴えたものです。
訴えの根拠とされたのが、合衆国憲法修正第14条3項の「アメリカの公務員として憲法を支持する宣誓をしたあとに、アメリカに対する反乱に関与するなどした場合、文官、武官を問わず、国や州のいかなる職に就くこともできない」という規定です。
コロラド州の地方裁判所は原告側の訴えを退けましたが、州の最高裁判所は去年12月連邦議会への乱入事件が「反乱」にあたり、トランプ氏が関与したと認定したうえで、州の予備選挙に立候補する資格がないという判断を示しました。
トランプ氏はことし1月コロラド州の最高裁の判断を不服として連邦最高裁判所に上訴しました。
連邦最高裁では2月8日、弁論が開かれ、ロバーツ長官がコロラド州の判断について「一握りの州が、大統領選挙を決定づける事態になりかねず、極めて恐ろしい結果を招く」と述べたのをはじめ、トランプ氏に立候補資格がないとすることに対し、複数の判事から懐疑的な意見が相次ぎました。
また、トランプ氏が連邦議会への乱入事件に関与したのかなど、事件そのものについて触れられることはほとんどありませんでした。
アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズによりますと、トランプ氏の立候補資格を巡っては3月2日時点で、少なくとも全米の半数以上にのぼる36の州で同様の訴えや申し立てが裁判所や州務長官などに対して行われています。
今回、最高裁で審理されたコロラド州のほか、東部メーン州では去年12月に州務長官がトランプ氏に立候補資格がないという判断を示し、トランプ氏が取り消しを求めて州の裁判所に訴えているほか、中西部イリノイ州でも2月、州の裁判所で立候補資格がないという判断が示されました。
今回の最高裁の判断を受けてメーン州の州務長官がトランプ氏に立候補資格がないとした自身の判断を取り下げると発表するなど、ほかの州にもすでに影響が出ています。
訴えの根拠とされたのが、合衆国憲法修正第14条3項の「アメリカの公務員として憲法を支持する宣誓をしたあとに、アメリカに対する反乱に関与するなどした場合、文官、武官を問わず、国や州のいかなる職に就くこともできない」という規定です。
コロラド州の地方裁判所は原告側の訴えを退けましたが、州の最高裁判所は去年12月連邦議会への乱入事件が「反乱」にあたり、トランプ氏が関与したと認定したうえで、州の予備選挙に立候補する資格がないという判断を示しました。
トランプ氏はことし1月コロラド州の最高裁の判断を不服として連邦最高裁判所に上訴しました。
連邦最高裁では2月8日、弁論が開かれ、ロバーツ長官がコロラド州の判断について「一握りの州が、大統領選挙を決定づける事態になりかねず、極めて恐ろしい結果を招く」と述べたのをはじめ、トランプ氏に立候補資格がないとすることに対し、複数の判事から懐疑的な意見が相次ぎました。
また、トランプ氏が連邦議会への乱入事件に関与したのかなど、事件そのものについて触れられることはほとんどありませんでした。
アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズによりますと、トランプ氏の立候補資格を巡っては3月2日時点で、少なくとも全米の半数以上にのぼる36の州で同様の訴えや申し立てが裁判所や州務長官などに対して行われています。
今回、最高裁で審理されたコロラド州のほか、東部メーン州では去年12月に州務長官がトランプ氏に立候補資格がないという判断を示し、トランプ氏が取り消しを求めて州の裁判所に訴えているほか、中西部イリノイ州でも2月、州の裁判所で立候補資格がないという判断が示されました。
今回の最高裁の判断を受けてメーン州の州務長官がトランプ氏に立候補資格がないとした自身の判断を取り下げると発表するなど、ほかの州にもすでに影響が出ています。
トランプ氏「アメリカのための大きな勝利だ」SNSに投稿
トランプ前大統領は連邦最高裁判所の判断が示された直後、SNSに「アメリカのための大きな勝利だ」と投稿しました。
トランプ氏が謝意「非常に重要な判断だった」
トランプ氏は4日、連邦最高裁判所の判断が示されたあと、南部フロリダ州の自宅「マー・アー・ラゴ」で記者会見し「最高裁判所の判事全員が一致した判断を示したことに感謝したい。非常に重要な判断だった」と述べ、謝意を示しました。
また、トランプ氏は3年前に起きた連邦議会への乱入事件をめぐってみずからが「在任中の大統領としての行動は刑事責任に問われない」と免責特権を訴えていることに言及し「もし、免責がなければ、大統領は存在しないことになる。なぜなら、誰も決断する勇気を持つことができないからだ」と述べ、訴えを認めるよう改めて求めました。
また、トランプ氏は3年前に起きた連邦議会への乱入事件をめぐってみずからが「在任中の大統領としての行動は刑事責任に問われない」と免責特権を訴えていることに言及し「もし、免責がなければ、大統領は存在しないことになる。なぜなら、誰も決断する勇気を持つことができないからだ」と述べ、訴えを認めるよう改めて求めました。
原告団「トランプ氏勝利を示すものでは決してない」
連邦最高裁の判断を受けて原告団は声明を発表し「最高裁はトランプ氏について、反乱に関与した疑いを晴らさなかった。トランプ氏の立候補について法的な解釈でのみ判断していて、トランプ氏にとって勝利を示すものでは決してない」としています。
また、原告団の代表は声明の中で「トランプ氏の反乱への関与に疑義を示した判事は誰もいなかった。それがすべてを物語っている。
また、原告団の代表は声明の中で「トランプ氏の反乱への関与に疑義を示した判事は誰もいなかった。それがすべてを物語っている。
トランプ氏が連邦議会乱入事件を率いたのは間違いなく、責任追及はアメリカ国民にかかっている」としています。