50年以上のキャリアを持つ和食職人が作る会席風和食膳が人気の「味ごころ たけだ」。円山の地でも20年以上の歴史を刻み多くの人に愛されてきたようです。職人の人柄にじむどこか懐かしさ溢れる店内も魅力です。
この店は毎週のテニスへの往来や日頃の買い物の際に頻繁に前を通り以前より気になっていました。1階がイタリアン、2階が居酒屋という小さな飲食店ビルの3階で昼のみの営業で店を経営しているようで・・。そこで本日はランチに予約して参りました。場所は地下鉄東西線「円山公園駅」のバスターミナル脇の道を北上し4~5分。「北1条・宮の沢通り」との交差点の手前にあります。
「北1条・宮の沢通り」に面した「味ごころ たけだ」の入る「アンクルビル」の入り口。店は狭い階段をのぼった3階です。
表にメニュー看板が出ています。2,000円(税抜き)のランチA、同1,200円のランチB、そして同1,800円のえび天丼特上セット。以上のようです。
開店時刻の10分過ぎの11時40分頃に階段をのぼり店の入り口へ。何やら「和」の品々がたくさん飾られています。
店内に入っても所狭しと「和」の小物類が並んでいます。後で聞いたのですが京都を頻繁に訪問されるとかでその際に買い求められたものでしょうか。
店内は手前にカウンター5席と奥の小上がりにテーブル3卓ほど。年配の男性2名で切り盛りされており、予約の電話の際から食前・食後の会話を通して優しいお人柄と感じました。「奥のお席のどちらでもどうぞ」と案内されます。
席に座りカウンターや店内を改めて見ますとカウンター上も含め「和」の品々が溢れています。不思議と雑然とした感じがないのはセンスのなせる技でしょうか。
程無くして予約時にお願いした「ランチA」が登場。天婦羅、煮もの、刺身の皿にご飯、お椀、漬物、ご飯のお伴の柚子味噌のセットで品数は野菜を中心に何と50を超えているとのこと。「わからないものがあったら聞いてね」と優しく一言いただきました。
天ぷらはエビ2尾にピクルスを賽の目状に並べて揚げた色鮮やかなものとさつまいも、えのきだけ、セロリ、変わったところでバナナやトマトなど。
六角形のお皿には筍、小芋、練り物、エリンギ、蒟蒻、エノキ等の少し濃いめの煮付けや、姫筍、人参、厚揚げ、高野豆腐等の薄味の煮もの、味メンマ、山芋の鰹節まぶしなど。こちらも野菜中心ですが少しずつ味付けが変えられており飽きのこないようになっています。味の良い「お惣菜の盛り合わせ」という感じです。
刺身はサーモン、カニ(カニカマ?)、アボガド、こんにゃく等に山わさびが添えられています。刺身というにはちょっと寂しいかもしれませんが値段からして無理に冷凍マグロなどを出すよりは割り切った良い感じです。
食後のコーヒーは器を選べます。「これは風神雷神でこれは江戸時代の古伊万里、清水焼にマイセン・・・」と説明頂きます。京都などで買い揃えられたそうです。立派なコレクションですね。
マイセンの器のコーヒーとともに出てきたデザート。セロリとブロッコリーに龍を彫ってあり口にはオクラの種の宝珠をくわえています。見事な包丁細工です。長年の経験で培ってきた職人の技ですね。デザートはフルーツでバナナ、マンゴ、パイナップル、いちご、キウイ等。大変満足で満腹です。ただし、シニア世代の我々に程よい量なので若い男性には物足りないかも知れません。
なお、帰りには天カスをいただき、「天カスに麺つゆを混ぜて、ご飯と混ぜて、おにぎりに。大葉を切らずに挟んで海苔を巻いてね。塩は使わないで。」 と優しく作り方を教えていただきました。本日の客は我が家以外に12時過ぎに入店した女性客2人組のみでしたので、勘定の際に色々とお話しを伺いました。
お店の人いわく、
18歳で和食店に修業に入り、小樽、平岸、福住、すすきのなどを経て20数年前にこの地に店を構えたこと、年齢もあり最近は昼だけの営業にしていること、京都が好きで年2回お店の常連さんと一緒に訪れること、神戸空港便が安いこと等々・・長い歴史の中で多くのお客さんと交流し愛されてきた確かな技量と人柄の良さを感じました。とても良い感じのお店でした。ご馳走様でした。
「円山味ごころ たけだ」
札幌市中央区北1条西27丁目3-20 アンクルビル 3F 011-616-0058
営業時間 11:30-14:30 定休日 日曜日
(2021.2.3訪問)
札幌市中央区北1条西27丁目3-20 アンクルビル 3F 011-616-0058
営業時間 11:30-14:30 定休日 日曜日
(2021.2.3訪問)