bon voyage!

ボディボーダー・ママののんびりオーストラリアライフ

2005-05-12 | Weblog
コスタリカの太平洋側からカリブ海側に移動する際の
バスの中で、友達になったアメリカ人のダスティン。
いかつい外見(っていうかほとんど浮浪者)とは裏腹に、
笑うと目がすっごくキラキラして優しそうだったのが
印象的だった。
彼はコスタリカで、ある韓国人のお金持ち夫婦の
息子たちの、家庭教師をしているという。
大きな教会の一室を借り切って、兄弟2人だけのために
数学と英語を教えてるらしい。
韓国人のお母さんは感情の起伏が激しく、
先日ダスティンと大きな喧嘩をしてしまったらしく、
そのため彼は数週間休みをもらって、コスタリカを
旅することにした。

カウィータというカリブ海沿いの町に着いてからも、
すごく話が盛り上がってしまって、
気づけば6時間ぶっ続けで語ってた。
仏教の話から、彼が最近別れたばっかりの彼女の話まで、
ほんとあらゆることについて語った。
次の日、カウィータの国立公園を散策中に、
彼が突然すごく暗い顔になり、「悪いけどひとりになりたい」と
言って先を行ってしまった。
その後、ひとりで座り込んで考え事をしているところを見つけた。
あまりにも絵になっていたので写真を撮った。

その後、私は愉快な森の妖精のようなフランス人のお兄さんに出会い、
彼となんやら話しながら国立公園の散策していた。途中でダスティンに
会い、「僕はもう帰るけど、本当に会えてよかった!元気でね」
と、なんともあっけないお別れをした。

なんだったんだ…?不思議な人…なんか気に障ることを言ったのかなぁ?と
もやもや思っていたら、さらに2ヵ月後、
アーニャとニカラグアのグラナダという町にいた時のこと。
夕飯を食べ終え、タクシーで宿に帰ってくると、なんと入り口のレストランに
見覚えのある浮浪者姿が!!そう、偶然にもダスティンが同じ宿に来てたのだ。
超驚きの再会。彼は家庭教師をやめ、しばらく旅をしてからアメリカに帰ろうと
考えていた。
「あの時は変な形でお別れしてごめんね。なんかすごく彼女のことを
思い出してつらくなっちゃって、どうしても一人になりたかったんだ。」
そんなことだろうとは思っていたけど、本人の口から聞けてうれしかった。
きっとこれを伝えるために運命は私達をニカラグアで再会させてくれたのだろう。

ちなみに、最近になってこの写真を彼に送ってあげた。
すると、すごく喜んでくれて、「あの頃はわけわかんないことで悩んでたなぁ!
時の流れってすごいね!」ってスッキリしてた。
悩みなんてそんなもんかも・・・。その時は出口の見えない暗闇のようでも、
時間が経てば何が悩みの理由だったのかも分からなくなってる。
でも悩んだのは決して無駄ではなく、確実に自分の糧になっていく。
どっかで客観的な目を持ちつつ、真剣に悩めばいいのかもなー?