御用達からのアメコミ到着が遅いので、ちょっと前に読み終えた1990年代に入ってからのThe Amazing SPIDER-MAN (“ASM”) 330号、331号についてレビュー。SPIDER-MANファンの中では悪名高い年代のもの。
筋書はDavid Michelinie、、画はEric Larsen、インクはMike Machlanがそれぞれ担当している。
添付画像はLarsenのASM 331号の表紙。中身と同じくLarsenが描いている。Larsenの画は線が多いな。それを忠実にMachlanがインクを入れているイメージ。味はある。彼の描くアクションシーンは凄いな。Larsenの1ページをコマ割りせずに描く画はどれも迫力があって良い。それでいて細部に拘っている。331号の倉庫での無数のロボットとの戦いのシーンなんかはクライマックス。当時形容詞のないSPIDER-MANで McFarlaneは如何に短い時間で描くかを工夫していたようでだが、Larsenのやり方は真逆。
もう一つこの表紙の興味深いところ。結構中身に忠実に描かれている。アメコミの表紙はよく嘘を付くのだが。
次に粗筋。ニューヨークへは、コカインが多数輸入されているのに、街ではコカインが枯渇している。PUNISHERはコカインの運び屋を襲い黒幕を探っている。一方ギャング同士が(枯渇しているので)コカインを奪い合っている現場に居合わせたSPIDER-MAN二人は、コカインの密輸現場である港でバッタリ遭遇。
Spectacular SPIDER-MANと話が絡まっている。Black CatがFlashの彼女になっていることに憤懣やるかたないPeterの図は楽しいのだが、人間Peterを描くLarsenの技はそれ程好きではないな。Mary Janeの表情なんかも他の人が描いたら盛り上がるのにと思っちゃう。
ASM 330号の台詞で好きなのは、密輸船で出会ったPUNISHERのSPIDER-MANに対するもの。”You aren’t going to stop me.” PUNISHERの彼らしい有無を言わせぬ強気な態度が言葉となって表れている。
面白いのは黒幕がアメリカ政府で、コカインを貯蔵して、金本位制ならぬコカイン本位制を模索しているってオチ。
それから、アメリカ陸軍の学校の責任者を1970年代に活躍していた男優Charles Bronsonに似せているところ。SPIDER-MANに、Death Wishという言葉を使わせている。Death WishはBronson映画のシリーズで、邦題は「狼よさらば」。昔観たけど内容は忘れた。Larsenが好きなのかな。
それにしても、McFarlane時代のASMで持っていないものが残っているのに、何で次の時代のものを買ったんだが覚えていない。あ、Black Catが出てきたからか。彼女の台詞。”When I got back I found that he’d made a mistake, too.” SPIDER-MANと別れてヨーロッパに行ったことを後悔している彼女が、MJと結婚したことをmistakeと言っている。やはりどこか精神的に危うい。
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