先月ここでレビューしたもしもPeter ParkerがMary Jane Watson (“MJ”)と結婚しなかったらの続編、1991年に出版されたWHAT IF 21号、もしもSPIDER-MANがBlack Catと結婚したらを読み終えたのでレビュー。
筋書を Danny Fingeroth、画をJim Valentino、インクChris Ivyが担当。表紙(添付画像)はValentinoに加え、Ron Frenz、Bob Wiacekが担当。20号に引き続き表紙はいたってまともなんだが中身の画の品質はかなり良くない。さてこの表紙のデザインは1887年に出版されたAmazing SPIDER-MAN (“ASM”) Annual 21号へのHomage作品。(20号の表紙もそうだったが言及するのを忘れていた。)
前号で結婚式の真っ最中にMary Jane (“MJ”)との結婚をやめてしまったPeter。ヒーロー稼業を知っているBlack Catとの仲が復活し結婚まで進む。しかし彼らの秘密がVultureに漏れてしまう。Peterの周囲の人々の生命が危機に晒される。
FeliciaのMJへの嫉妬は全然晴れない。MJから送られた誕生日カードを破り捨てた後の彼女の台詞。”She’ll get the same treatment as the card.”カードみたいにズタズタにしてやるってこと。この段階でこの結婚うまく行かないことがわかるね。
かわいそうなのは、FeliciaがBlack Catであることは世間に知れ渡っているため、一緒に行動しているPeterが、SPIDER-MANであることがバレてしまう。それを避けるため別居結婚というなんともはや無茶苦茶な仕打ち。これじゃ怒るのも当たり前か。
そんなCatだが、Peterの汚名を雪ぐためにSilver Sableの仲間たちに襲われたSPIDER-MANを助けに来たMJの命を救ったりする。本当は良いやつなのか。このシーンは無茶苦茶好き。そしてその後の彼女の台詞。”Anybody’s gonna do you any harm, it’ll be me.” MJを傷つけるとすればそれはCat自身というなんともヤンチャな台詞。これも良いな。
前号でMJのストーカーが秘密を知ってしまったことが、この号に活かされていた。Vultureに情報提供したのはこのストーカーだからね。この布石の回収は上手くできている。
最後はCatが命を落とす一方、PeterはSilver Sableと良い仲になっちゃうというWhat Ifだから許される何だかなーの結末。Catが自分の蒔いた種を始末するためVultureを殺すのもどうかな。それは駄目でしょう。