アメコミとラーメン

BATMANその32


3カ月振りのBATMAN。最近アメコミの邦訳版が毎月出版されている。選択して買っているつもりだけど、結構散財しているな。そんな邦訳版でも前から読みたいと思っていたのが、Arkham Asylum(以下“AA”)。小学館プロダクションから2000年に発売された名作(と皆が言っている)。その当時の定価は2,100円。今回完全版として出版された本は、2,730円。ハードカバーで綺麗になったけど、10年前に買っときゃよかった。(金利を考えてもその方がお得だね。)

筋書きをGrant Morrison、画をDave McKeanが担当。両方ともイギリス人みたいだ。Grantは最近では、BATMANことBruce Wayneの死(本当は死んでいないけど)を描いたRIPがすぐ頭に浮かぶね。Daveの方は良くわからないな。かれの公式サイトを見てみたのだが、リンクがもう一歩だったのでどんな作品を発表しているのかよくわからなかった。添付画像の表紙画でわかるように、浮「画を描くね。Jokerや他の犯罪者の狂気、そしてAAの創始者のArkhamさんの幸せな家庭生活が崩壊し、狂気へと誘われる姿を描く画家としては、これ程適任者はいないかもしれない。ただし、アクションシーンは、あまり好きじゃない。漫画的じゃないというのかな。それからワニの怪物Killer Crocも写実的すぎちゃって浮ュない。画と言えば、おまけにGrantの描いた絵コンテも掲載されているのだが、結構上手だ。

Asylumとは、精神鑑定の結果、刑事訴追できない犯罪者を収容する施設。本書では、Arkhamをアーカムとしているが、Hをアメリカでは発音するので恐らくアークハムの方が良いと思う。それとも、イギリスからの移民を祖先とすることからHは発音しないのか。

内容は、AAを占拠したJoker達の要求に従い、BATMANが単身AAに乗り込み反乱を鎮圧するもの。精神科医の犯罪者への処置とそれにたいするBATMANの疑問、解決策はどちらが正しく、どちらが狂気なのかは面白い。(それは物語の本質ではないかもしれないけど)Jokerの最後の捨て台詞も良いね。BATMANの戻りべき家はAAの外ではなく、内側だってところ。BATMANは、そんなことを百も承知なのかもしれない。

読んでいて後味が良い作品ではなく、話全体はそれ程すごくはないのだが、Daveの画が筋書きを膨らませていて、冷たい恐浮エじさせる。名作ということには頷かざるを得ない。
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