9号のTrading Card Variantからは悪役篇になってしまった。9号はFeilong、そして添付した10号の表紙がDr. Stasis。描いているのはLucas Werneck。Dr. StasisはUltronに似ているな。どうも最近のX-MENの悪役に共感できない。9号に登場したMODOKの方がまだ親しみが持てる。
そういうことで、今回は、X-MEN 9号、10号をレビュー。
筋書をGerry Dugan、9号の画をC.F. Villaが、10号の画をJavier Pinaがそれぞれ担当。Villaの画は合格点を上回る良い出来だった。特に宇宙ステーションでの猿と犬の宇宙飛行士の画が好き。ROGUEの表情の描き方も素敵。Pinaの画は全般的に良い。GAMBITだけあまり好きじゃない。
次に粗筋を紹介。9号ではDr. StasisがMODOKを味方につけようと画策。ROGUEは宇宙の彼方の敵のいる場所を探る。また、火星から別世界へとSUNFIREの冒険が始まろうとしている。SUNFIREの冒険はどこに繋がるんだろう。
気に入ったシーン、台詞等を紹介。Destiny とGAMBITとのやり取りが9号では一番楽しかった。Destinyがのんびりとカクテルを呑んでいる後ろでGAMBITが宇宙人と戦っている。”On your right.” “Sorry I meant my right.” 彼女の指示に従ったGAMBITの無様な姿が楽しい。
そしてその後のDestinyの台詞とそれに対するGAMBITの応え。”前略 The wife of a cutthroat thief, assassin and horrendous gambler?” “Ah take offense to that.” Horrendousは気色悪いか。これに彼は怒っている。その後のGAMBITの皮肉がちょっとわからなかった。悔しい。
続いてX-MEN 10号。火星の衛星フォボスに前哨基地を作ったOrchis。頻繁に地球からゲストを迎えている理由が人間の盾とは。この設定は面白い。
Rocket Raccoonに対するROGUEの応えとそれを側で聞いているGAMBITの台詞。 “Who says I need something, Sugah?” “Wait he’s sugah?” Sugahは砂糖のsugarが訛ったもの。南部なまりらしい。Darlingと同じような使い方だよね。どちらかというともてキャラのGAMBITでも焼餅を焼くのかというところが味噌。
9号であれ程苦労して見つからなかった敵の住処があっけなくわかったのは、笑えるかな。もう一つ、X-23が敵に見つかるかどうかを賭けたX-MENのメンバーがPOLARISにお金を渡そうとするコマはナイス。POLARISの表情も良く描かれている。
全般的に、一話一話が軽いな。大した構想でもないものが無駄に引き延ばされないのは良い点。しかし物語がもっと広がるのにと思う場面は結構あって勿体ない。特にLady Deathstrikeの使われ方。