アメコミとラーメン

使っている表紙逆じゃない?1968年のTHOR 156号 157号



先々月紹介したMangog篇の続きを読み終えたので早速レビュー。1968年に出版されたTHOR156号、157号。

筋書をStan Lee、画をJack Kirby、インクをVince Colletaがそれぞれ担当。添付画像はKirbyの描いた156号の表紙。Balder、Worriers of Three、THOR、Sif、RecorderがOdin Swordの前に勢ぞろいの図。これは良いね。157号の表紙はMangogの腕がTHORを掴んでいる図。実際の話を当てはめるとこちらの方が156号の話に繋がっていて、156号の表紙は157号の話と繋がっている。Marvelは2つの表紙を取り違えたんじゃないかな。

続いて粗筋。MangogがAsgardに近づいている。THOR、Worriers of Threeが彼を止めようとするが、何十億もの異星人の力が宿ったMangogに歯が立たない。こいつがOdin Swordを握ると世界の破滅に繋がる。

1ページ丸々使ったSplash Page。156号ではLoki、157号ではBalder他Asgardの戦士たちが馬を進める姿が描かれている。どちらも凄く良いな。まさにKirbyの力強い筆が存分に発揮された凄いページ。またもや眼福。

残念なのは彩色がそれ程良くない点か。

逃げようとするVolstaggに対する Mangogの台詞とそれに対する返答。”Come back thou timorous one.” “Timorous I with the heart of lion?” timorousは自信を失った状態。Vostagg逃亡を図っても口では勇ましいことを言う。楽しいね。

Balderを虜にしているNornheimの女王KanillaがBalder何故殺そうとするのかという問いに対する台詞。”The love of Kanilla is a selfish love, brave Balder. If thou wilt not be mine, then none shall have thee.” 彼を独り占めにしようと目論む彼女の恋は確かに我儘かもしれないが、恋とはえてしてそんなもの。

勇ましいBalder率いるAsgardの戦士だが、Mangogの力の前にボーリングのピンのようにはね飛ばされるシーンも良いな。

Odinsleep中のOdinが最後はMangogと彼と同類の異星人たちにかけられた魔法を解いて大団円となるわけだが、この辺は何か如何にも神話っぽくて面白いな。

最終ページでは、”Dum Sprio Spero”なるラテン語が付されている。生きている限りは希望があるという意味らしい。自分の覚書。「これ覚えておこう。」
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