Amazingにも読んでいない作品はまだあると思うが、Gerry Conway時代のSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”)を読み進めている。読み終えたSpec161、162号をレビュー。
筋書を件の Conway、画をSal Buscemaが担当。添付画像は、162号の表紙。Hobgoblin、Carrion、SPIDER-MAN の構図が良い。Buscemaらしい画。一方中身で言えば161号の中でMary Jane (“MJ”)を無茶苦茶可愛く描いていてこの号は買いだな
続いて粗筋。漸くにしてDaily Bugle社のRobertson は恩赦を得る。喜びも束の間、彼の元にはHammerheadが雇ったHobgoblinが現れた。偶然そこに居合わせたPumaと後から到着したSPIDER-MAN が迎え撃つ。162号はHobgoblinの逆襲篇。収監するため移送中のCarrionを脱獄させSPIDER-MANを襲う。
気に入ったシーンや台詞等を紹介。SPIDER-MANは大分前に手に入れたCarrionを作るウィルスをFANTASTIC FOURのReedに調べてもらう。狙いはCarrionになってしまった学生を元に戻すため。Reedの SPIDER-MAN に対する思いやりのある台詞。”The public considers SPIDER-MAN a callow adventurer. If only he let them know how deeply he cares.” Callowは経験が浅いとかいう意味だがもう少し深いね。経験が浅く周りに対する配慮がないという意味まで内包しているんじゃないかな。
この号で面白いのは刑務所を脱獄したTombstoneがHobgoblinを徹底的に邪魔するところ。RobertsonとTombstoneの間の関係は複雑だ。
この当時のHobgoblinはJason Macendale。1988年のInfernoで彼は悪魔の力を手に入れたんだな。(漸くスッキリした。)Acts of VengeanceではDR. STRANGEと対決している。面白い。
さらに、何となく演出がやり過ぎで面白いと思ったのは、Hammerheadが乗っている車が昔のギャング映画に出て来るボンネットがデカいやつなこと。これが出版された1990年にこんな車売られていないよね。
Spec 162号。Carrionを輸送する車は冷凍車みたい。気温を下げればCarrionの活動は妨げられるのか。
ちょっと良い話。J Jonah Jameson (“JJJ”)は刑を免れたRobertsonを新しく作る雑誌の編集長に誘う。既に彼が新聞社のトップに誘われていることを知りながらね。RobertsonはJJJの誘いを選んじゃうところ。良い話なのだが、これまでのJJJの方針に100%納得していない彼らしからぬ決断。
Spider-Senseに関する記述2件。一つ目はMJが近づいて来たらSpider-Senseが作動したところ。それはないだろう。もう一つはHobgoblinが近づくとSpider-Senseが作動するはずなのだが、前述の通り悪魔の力を得た彼はSpider-Senseの反応を鈍らせることが出来るようだ。興味深い。