私が入院していたのは精神病院なのですが、ある程度回復したと認められると社会復帰に向けて、「作業療法」という時間が与えられます。工作など様々な作業をすることで、集中力などを養うカリキュラムです。その時間で作ったのがこちら。
長編みのみの定番の四角モチーフをつなげて編んだ敷物です。これは入院中に親しくなったお友達にプレゼントしました。作業療法で作った作品は三つまで持ち帰ることが出来るのですが、これがそのうちのひとつです。色的に私の部屋には合わないし、病院に残していってもしばらくすれば処分されるだけの運命だったので、嫁入り先が決まって良かったです。
さらに退院が近くなると、「デイケア」と呼ばれるプログラムに主治医の判断で訓練で入ることになります。お料理やゲームなど様々なプログラムがあるのですが、それに入らない患者さんたちは「自由活動」といってデイケア施設内で好きに過ごします。そのデイケアの訓練中に、ローワンで編んでいた、自分でパターンを決めたマフラーを完成させました。
着画はさっきとりましたが、完成させたのは真夏でした。エアコンの効きが悪い施設で冬糸を編むのはつらいものがありました。
退院後も通える人はデイケアに通い続けます。私も7月のはじめに退院して、家が近いこともあり今日までずっと、午前中のみですが通っています。
このモチーフを毎日一枚ずつくらい編んで、最終的に60枚をつなげて作ったベンチカバーです。
ベンチカバーの次は、実に四年前に手をつけた弟のアランカーディガンを編み始めました。もう少し、というところで作業が止まってしまっていたので。弟もはじめは楽しみにしてくれていたものの、すっかりあきらめていたようなので、完成させた時は驚いていました。
残念ながらやや袖が長かったです。時間がある時にでも編みなおしたいと思っています。
治療の甲斐あってか、今年は例年ほど症状が重くならないような気がしますが、療養は当分続きますのでまたのんびりとマイペースに編み物を続けていこうと思っています。11月に入り、寒暖差が激しくなりましたね。みなさまもお体にお気をつけください。
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