「私の心の片隅には、消えることのない氷の結晶がある」
ふいに思い出した。
自分の心の中をそんな風に書き綴ったことがあるなぁって。
時には、大きくなって氷河期のように心を固く覆い尽くす。
時には、ぽかぽかと温かな気持ちに溶けだし、片隅で小さく光る。
決して消えることのない、氷の結晶。
どれだけの人に愛されても、満たされない。
何度抱き締められても、満たされない。
ちゃんと、愛されてきた。
ちゃんと、愛されている。
そう信じるに足る愛に包まれているのに。
ちゃんと、愛していると、そう思うのに。
消えない氷の結晶は、もう一人の自分?
心の隅で独り膝を抱えて。
共鳴する何かを待ち続けているのでしょうか。
幸せだと思う。
これでいいのだと思う。
美しい薔薇に棘があるように、
100%の幸せなんて、有り得ない…