晴れやかな初夏の日差しの下、
NY州カナストータで、
ボクシング殿堂入りを果たした具志堅用高が、
オープンカーに乗ってパレードを行いました。
そしてスピーチでは、
英語で『この素晴らしい日を、決して忘れません』とあいさつ。
やんやの喝さいを浴びました。
日本ボクシング界の『中興の祖』と言えば白井義男。
そして不世出のヒーローといえばファイティング原田。
この二人が作ったボクシングの歴史の上に、
さん然と輝く【PFP】(パウンド フォー パウンド)といえば、
なんといってもこの具志堅用高でしょう。
まだ階級がそれほど細分化されておらず、
しかもWBAとWBCの2団体しか存在していないという時代に、
13度連続防衛という記録を打ち立てたこの通称【カンムリワシ】具志堅は、
日本人にとってまさに『強さの象徴』でした。
まだ小さかったワタシにとっては、
まさに具志堅はヒーロー以外の何物ではありませんでした。
あの鋭い目から軽いフットワークと強打で相手を完膚なきまでにねじ伏せていく姿。
そして相手が倒れた後でもまだその『戦闘態勢』を緩めることは決してなかった姿に、
震えるほど感動していました。
あのころ、
輪島、ガッツ石松、柴田らの『世界チャンピオン』がたくさんいたボクシング界、
キラキラ光っていたなあ。
そしてこの日、
もう一人日本人でボクシング殿堂入りを果たしたのが、
≪悲劇のボクサー≫大場政夫です。
もう語られつくしていますが、
5度の世界防衛を遂げたそのすぐ後、
首都高での交通事故でこの世を去った、
伝説のボクサーです。
大場政夫の伝説は、
まさに『リアル矢吹丈』とでもいうべきもの。
拳一本でたたき上げてきたこのチャンピオンは、
本当にすごい人気がありました。
特に若い男性ファン、
多かったんじゃないかなあ。。。
ワタシも大場の試合は、
いつもハラハラドキドキして見ていました。
決して具志堅の様に『盤石な試合内容』ではありませんでしたが、
いつも前半エンジンがかからないうちに相手にダウンを奪われたりして劣勢に陥るものの、
そこから反撃を開始して最後は精根尽き果てながら勝利を奪い取る・・・・・・といった印象があります。
まさに『劇画から飛び出た主人公』といった感じでした。
チャチャイ・チオノイ(フィリピン)を下したラストファイト、
いまだに頭にこびりついています。
チャチャイのブ~~ンと振り回すロングフックをもろに食らってダウン。
その時に足首をひねりながら立ち上がり、
そこから反撃に転じての逆転KO勝ち。
『かっこよさの極み』
と感じたワタシでした。
具志堅も大場も、
とにかくボクシングのチャンプは『カッコいい』という印象しかありません。
そして何年経っても、
そのファイトのこと、
覚えているものです。
その頃はもちろん、
ボクシングが大好きでも、
実際に生観戦する機会などあろうはずもありませんでしたが、
のちに生観戦するようになって、
改めて『こんなにすごいものだったのか』と気が付きました。
ボクシング。。。。。
本当に魅力のあるスポーツです。
あれだけ極限まで鍛え上げられた体、
見るだけでもホ~ッとなっちゃいますね。
だからというわけではないでしょうが、
なんだか昔から、
ワタシは体重制限のないヘビー級が、
あまり好きではありません。(まあ、ボクシングの階級の中では・・・・ってことですけどね。)
いくら強くても、
ぶよぶよした体から、
力任せに振り回すパンチの選手なんかは、どうもなあ・・・・・・
という感じでしょうか。
パンチの破壊力と動きの速さのミックス、
そして締まった体など『カッコいい要素』がすべて詰まった、
その下あたり、
ミドル、ウェルター当たりのクラスの試合が一番好きですね。
アリ、フォアマン、タイソンより、
レナード・ハグラー・ハーンズや、
パッキャオ・メイウェザーなどのファイトに、
より興奮します。
日本では今、
井上尚弥、山中慎介、内山高志など、
ゆくゆくは殿堂入りも狙える、
世界の中でも注目を浴びるチャンプが多数出現して来ています。
この活況は、
具志堅が活躍をし出した1970年代以来のことではないかと思います。
これからますます面白くなっていくであろうボクシングシーン、
目が離せません。
それにしても具志堅さん、
おめでとうございました。
晴れやかな笑顔、
とてもよかったですよ。
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