横浜市営地下鉄グリーンラインの、センター北駅の近くでした。
1960年代に生産された、ジュリアスーパー。
名車105系ジュリアの仲間の中で4ドアセダンのバージョンです。
拾い画像ですけど、こういった車です。
色はホワイトで、オーナーさんがすごく綺麗に乗っているのがわかりました。
(どこかのタイミングで全塗装し直されているのかも)
こちらはペッピーノに乗っていました。
少なくとも製造から半世紀は経っているであろう車を、こんなにいい状態で大事に乗っている現オーナーさん。
私のメメでさえいい加減古いとは思うけれど、まだようやく30年経とうかという程度ですからね。
いろんな意味でのご苦労と車への愛を思って…
(メンテナンスの問題もありますが、現代の交通環境であの車を運転すること自体大変かと…)
同じアルファ乗りとして、尊敬です。
信号で横に並んだときに見たら、まだ40前じゃないかと思われる、私から見たらだいぶお若い方。
お隣には奥様(?)らしき女性が。
羨望と尊敬のまなざしで眺めていたら、ちょうど左側の運転席にいたオーナーさんと目が合ったので…
にっこりして「いいね!」の意味でサムアップしてさし上げたら
あちらも嬉しそうな顔で返してくださいました。
アルフィスタ同士の、心温まる交流ですね。
アルファ、ことに古いアルファに乗っている人って、本当に芯から車が好きで…
しかも奥深い「車の面白さ」とか「運転の楽しさ」をわかった人、相当に成熟した自動車愛好家だと思うんですよ。
パワーがどうとか、トルクがどうとか、パワーウェイトレシオが、とか……
数字で表されるスペックに執心していたりするのは、私から見ればまだまだ子ども。
自分はスーパーカーブームのころ、ガキだった時代さんざんそっちにハマって、もうとっくに卒業しました。
純粋に速い速度で走ることや、人と速さで競争して「勝つ」ことに快感を求めているのも、まだ若いねー、という感じ。
第一、公道でそれをやるのは、失敗したときに自分と自分の車を傷つけるだけでなく…
無関係な他人の命を危険にさらす可能性が大いにあります。
事故ったら警察のご厄介になったり、道路設備を修復する必要が出るわけで、大切な公金をよけいなことに使うことになる。
事故らなくても、周囲の交通の流れを無視して異様に飛ばす行為は、他人に精神的な圧迫、ストレス、不快感や恐怖感を与えます。
やる人はそれに気づいてないのか(バカ者)、あるいはわかっててわざとやってるのか(性格わるっ!)、人によるでしょうが…
いずれにしても、公道でスピードを出すことそのものに快感を求めるのは、明確に「反社会的行為」です。
若いころの私は、文字通り若気の至りでスピードそのものに快感を覚えていましたが、一応これでも社会性があったので、サーキットでそれをやっていました。
後から思えばお金を無駄使いしたのですが、後年、モータースポーツジャーナリストをやったときに、役には立ちました。
でも人間年をとれば、反射神経やら動体視力やら肉体的な部分で、誰でも必ず衰えます。
スピードの部分で車と向き合っていると、自分の肉体的な衰えと直面することになります。
経験すればわかりますが、それって結構悲しく寂しく、メンタルに来るものです。
では、肉体が衰えた中年以降も車好きを続けて、車といい関係を築くにはどうすればいいか。
プロの自動車評論家とかではなく、一般の車好きとして、ということですよ。
それは、カタログスペックへの執着とか、純粋な速度とかにこだわるのではなく…
普通の常識的な速度域で運転していても得られる、エモーショナルな快感にフォーカスすることだと、私は思います。
そんなことが可能なのか?と若い車好きの人は思うでしょうが……
飛ばさなくても「エモい」車は、探せばいくらでもありますよ。
エンジンレスポンスのフィール、トルクの出かた、ブレーキフィール、ハンドルを切ったときの車の挙動、それに加えて大事なのが、音と震動。
(しつこいようですが、ガンダムみたいに超人的な力を人間に与えてくれるマシンとか、ロールもせずオンザレールでさらりとコーナリングする車という意味じゃないですよ)
(とくにバイク好きの人には、アルファロメオのブッソV6エンジンを体感してみてほしいと思ったりします)
それに加えて、当然見た目の美しさは重要な感覚的要素ですし、その車が持っている独特の車内の「香り」もあったりします。
様々な要素が五感に訴えてくるもの…
いや、五感を越えた、第六感というか、言語化できないオーラに似たものを纏っている車もあります。
そこに車の「エモさ」があるのですよ。
そういう意味で、アルファロメオほど、そんなに飛ばさなくても「エモい」要素てんこ盛りで楽しませてくれる車って、他にないと思うんです。
もちろん私見ですが。
でも仕事で世界中回って、広報車やらレンタカーやら友達の車やら、ありとあらゆる車に乗って…
いい車、尊敬するべき車にもいっぱい出会いました。好きな車のブランドやモデルも他にありますけど…
やっぱり最終的にはアルファロメオ、それもちょっと古いアルファほど「エモい」車は他にないという結論に達しました。
挙動を通して、レスポンスを通して、ドライバーと「会話」してくれる、その内容の豊かさ、深さ。
機械なんだけれど、生き物のような感覚がある。
それを知ってしまったら、もう「アルファ沼」にハマって出られなくなる。
その沼にハマっている幸福感は、素晴らしいものなんですけれど。
だから、本当に車が好きな人、とくに「運転すること」が好きなタイプの車好きには、ある程度の年齢になったら是非アルファロメオに乗ってほしいです。
旧車じゃなくて、現行モデルでもいいです。
そうしたら、沼にハマって出られなくなるかもしれない。
その後もいろんな車に乗るけれど、免許返納の日には、できることならアルファに乗っていたいと思う人が実際少なくないようです。
車遍歴の有終の美を飾る車は、アルファで、ということですね。
私もそう思う一人です。
これを読んでいる車好きの方、是非一度、いかがですか?
きっと幸せなカーライフになると思いますよ。
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