5泊6日の帰省、あっという間……
彼がいる間は家の中に笑いが絶えなくて、ほんとに楽しかった。
昨日は私の父と、義母と会食。
お年寄りにも優しくしてくれて、ありがとう。
帰りも息子は、自分でペッピーノを自宅アパートまで運転しました。
高速も下道も全く危なげなし。
あれならどこへでもひとりで出かけられます。
そしてペッピーノも納車から3か月経ちました。
その間、不具合は一切なかったです。すべて順調。
というか、うちに迎えた当座よりさらに調子が上がってきた感じがします。
エンジンのコンディションが絶好調なのは相変わらずで、加速時に回転が上がると素晴らしい音色を聞かせてくれています。
3000回転ぐらいでクルージングしているときの音は、ずーっと聞いていたくなるような感じ。音楽は邪魔ですね。
音圧ではなく、音色がとにかく素晴らしい。でかい音出せば良いってもんではないんです。
最初は、マフラーを換えたらもっといい音するかなと思ったんですけど…
エンジンそのものが発するメカニカル音がとにかく「妙(たえ)なる調べ」なので、排気音でそれが聞こえなくなったらもったいないと、思い直しています。
動力性能自体も、現代のあらゆるシーンで、十分以上のものですし。
車重を全く感じさせない、クイックで素直で、むしろ軽快なハンドリングもまた相変わらずです。
なんならハンドルを切る意識さえなく、こちらへ行こうと「思った」意思をくみ取って、車の方で自然と曲がってくれていると錯覚するぐらい。
高速のジャンクションなどで、コーナリングをちょっと攻めてみても、まるでFRのような挙動でアンダーステアなど全く出ず…
ロールも過剰でなく自然な感じで、四輪の接地感やスタビリティーがしっかりしているので、一糸乱れず狙ったラインをトレース。
安心して曲がれるので、たぶん息子のような初心者でも、運転がうまくなったと錯覚するんじゃないでしょうか。
とにかく「曲がること」がすごく楽しい。
やっぱりアルファロメオは、なによりもまずコーナリングマシンなんだなと、改めて思います。
それでいて高速での直進安定性も、ドイツ車ほどではないのかもしれないけれど、十分安定しているし。
納車時は、足回りのゴムブッシュがヘタってる?という感触があったのに、それは不思議と消えてしまいました。
ミシュランPrimacy4のタイヤも、最初はゴムが妙に硬い感じだったのですが、そんなに気にならなくなりました。
ひょっとすると、気温…というかタイヤの温度が関係しているのかも。
ただサスペンションがすごくよく出来ているのを、タイヤが100%生かせているとは思えないんですけどね。
正直言うと、ピレリのPシリーズからチョイスして履き替えたいんですが、お金がないからそれは我慢です。
ブレーキも、ホイールの隙間から見えるディスクローターとキャリパーの見た目の割には、しっかりとよく利くし。
特に利き始めの食いつきの感じに、すごく好感が持てます。
峠道をハードに、しかも長時間攻めたりしたらどうなるかわかりませんが、そんなこと私はもうしないから問題なし。
アイシンの「Qシステム」オートマチックミッションも、乗り始めたときは変速ショックが気になったのに…
気が付いたら、滑らかに変速してくれるようになっていました。
これは私が扱い方を覚えてしまったからなのかな、とも思いましたが、妻や息子の運転で横に乗っていても同じなので…
納車直前に替えたミッションオイルなどが「なじんだ」だけなのかも。
というわけで、走る、曲がる、止まるに関するあらゆる機能に、今の時点で不満は一切ありません。
むしろ、ますます惚れこんでしまいました。
内装も、製造から17年が経過しているにしてはしっかりしていて、とても綺麗だし。
前のオーナーさんの、クルマにかけた愛情が伝わって来ます。
トランクも、外見から想像するよりずっと奥が深く、容量があって実用的だし。
室内空間も大人4人ならゆったりくつろげるし、5人乗ってもまあ大丈夫。
エクステリアデザインもやっぱり美しいし、最初はダ・シルバのオリジナル型の方がいいかなと思えたフェイスも…
遠くから眺めると、フェイスリフト後のこっちの方が締まった感じで良く見えます。さすが巨匠ジウジアーロ。
駐車場とかで降りて、少し離れてから振り返ると、ほれぼれするぐらいカッコイイです。
ということで、いいことずくめのペッピーノさんですが…三か月経過した時点で気付いた欠点を、敢えて三つ上げてみましょう。
1.やっぱり燃費はよくない。
下道だけで約6km/L、高速だけで約11~12㎞/L。いろいろ合わせて8~9km/Lってところですかね。
でも、あの「ブッソV6エンジンサウンド」は、濃いめの混合気を爆発させるからこそ出るという話もあるから、仕方ないのかも。
毎日の実用車としては良くない燃費ですが、同時代の似たような排気量のスポーティーな車と比べたら決して悪くはないし…
走りを重視した趣味の車なのだと割り切って考えれば、むしろ良い方なのかもです。
2.小回りがきかない
最小回転半径の大きさは、明らかです。Dセグメントのセダンとしてはコンパクトなボディなのに、狭い所での取り回しは良くない。
もっともこれは、155以来のアルファの歴代FF車に全部共通のもので。
エンジンを前軸の真上に近いところに置くことによって、コーナリングの良さを引き出す設計思想なので…
操舵系の機構にスペース上の制約が出来るのは、仕方ないのです。とくにブッソV6エンジンはでかいから、こうなるのは必然。
あのハンドリング、コーナリングの気持ち良さと引き換えと思えば我慢できます。
駐車場では切り返せばいいんです。あとUターンは基本しないことにする、ですね笑
3.エアコンの効きが悪い
これに関しては冷房の風が弱いとかぬるいとかではなく、冷風の吹き出し口が「小さくて遠い」のが問題。
やっぱり日本ほど暑くて蒸す夏が存在しない国の車だから、とも言えますが、155はもっと「普通の」位置に吹き出し口があるので…
インテリアデザインを凝った結果、実用性が犠牲になったのではないかと思います。
30℃に達しない今はまだ全然大丈夫ですけど、最高気温35℃を超す猛暑日とかになったら、心配ですね。
といったところですが、いずれにしても…
「中古のイタリア車なんて故障が心配」という人には、こういう車もあるから、必要以上にビビらないで、と言いたいです。
というか中古車なんて何も考えず適当に買ったら、ドイツ車はもちろん国産車だって、後でいろいろ苦労させられるんですから…
前のオーナーが、するべき整備や部品交換をきちんとしてくれて、大切に乗られていた車で…
良心的な車屋さんと腕の良いメカニックがついていれば、そんなひどい目には遭わないと思いますよ。
なにより中古車価格が高騰し始めている今でも、イタリア車はまだまだお買い得なプライスなので、ある意味狙い目かも。
ペッピーノは、お世話になっていた整備工場の息子さんが独立して、新しく立ち上げた会社の記念すべき「第1号」販売車なので…
とくに「良い玉」を選んだ上に、念入りに納車前整備をしてくれた、というのもあるのかもしれないですが。
このモデル、このコンディションで、しかもカーナビ、ブルートゥースでスマホと連携するオーディオ、ドラレコまで付いた車を…
すべて込み込みの59万ぽっきりで手に入れられたのは、本当にラッキーだったと思っています。