尊敬していた作家の大江健三郎さんがなくなりました。
ノーベル文学賞の受賞、叙勲の辞退など、さまざま話題になった大江さんでしたが…
晩年は、反核兵器、反原発、護憲などの社会活動に、積極的に参加されました。
車いすでデモに参加しておられたり、老体に鞭打って演説されていた姿を、私も何度か拝見しました。
古い時代で言えば、イエス・キリスト、アッシジの聖フランチェスコ、ダンテ・アリギエーリ…
現代では、マハトマ・ガンジー、ハンナ・アーレント、アリス・ミラー、ウンベルト・エーコらとともに…
私の物の考え方や、人生に大きな影響を与えた方でした。
ご冥福をお祈りいたします。
ところで、息子がまた帰省して来ました。
年度変わりで研究室が休みになり、実家に帰って来ることは分かっていたのですけれど…
当面の課題だった化合物の合成がとても順調に行って、早く完成したとのことで、予定より3日ほど早い帰省。
せっかく息子がまとまったお休みとなったので、彼も一緒に、また家族で温泉に行くことにしました。
昨年の箱根行きが、うちの父にとって最後の旅行になるだろうと思っていました。
でも、父がデイサービスに行っている先で新しいお友達が出来てから、大分元気を取り戻しているので…
かわいい孫と一緒に温泉行きというのも、今ならまだ可能ではないかということで。
高齢者にとって、新しい人間関係が築かれるというのは、それほど力になるものなんですね。
ただいつも書いているように、息子は宴会での座持ちがいいので、帰って来るとすぐ友達からのお座敷がかかり…
夕ご飯は、なかなか家で食べてくれません。
今日は親友である高校時代の同級生女子ふたりと、三人での会食だそうです。
他のメンバーが女性なので早く帰るということで、遅くはならないと言ってましたけれど。
でも、明日15日は父と一緒に食事に行くと言ってくれてるので、父は喜ぶでしょう。
16、17は、それぞれ別の男子グループとの飲み会だそうです。
そして19日、20日は家族旅行。
24日からは、某所で開かれる学会に出席するということで…
今日、往復の飛行機のチケットをおさえていました。
それにしても、かつては算数・数学ができなくて、あんなに苦労した息子が…
わずか21歳にして、自然科学系の学会に出席するような、研究者・科学者になるなんて……。
ほんとに、子どもの成長というのは、親の想像をはるかに超えて行きます。心の底からびっくりです。
それと、どうしてもやりたいことがあって、その目標のためにめちゃくちゃ努力すれば…
人間、たいていの苦手や困難は克服できるのだということを、彼から教えられました。
教師は教え子から、たくさんの学びを得る。
親は子育てするのと同時に、子どもによって大きく成長させてもらう。
すべては一方的なものではなくて、双方向のものなんだなと、改めて思います。
帰って来るのは28日になるとのことで、荷物が多くなるというので、空港まで、ペッピーノさんで迎えに行きます。
4月になるとすぐに研究室での仕事が始まってしまうので、その後はほどなくアパートに戻ってしまう予定。
せっかく帰省したのに尻が落ち着かず、親としてはなんだか寂しいですけれど、仕方ないですね。
貴重な時間を有効に使って、息子からいろんなおもしろい話、興味深い話を聞きたいです。