昨日から息子がこちらに来ています。
一昨日40℃近くの発熱をして、発熱外来に行こうと予約を試みたところ…
彼のアパートから行ける範囲のクリニック・病院は、どこも予約でいっぱいだったということで…
こちらにヘルプ要請が来たのです。
調べたら、うちの近隣のクリニック・病院も、驚いたことに、どこも発熱外来がパンクしていました。
でも1か所だけ夕方に空きがあったのでそこを予約。
甘い父親はまたペッピーノさんを出して、息子を迎えに行ったというわけです。
結果は、インフルエンザA型。
コロナは陰性でした。
タミフルを処方されました。
熱が高いので、そのままアパートに返すのもかわいそうだし、ガソリン代もかかって不合理なので…
落ち着くまで、実家療養ということになって、いまこちらにいます。
熱は今朝になってだいぶ下がったようですが、まだ食欲がないようで、ゼリー飲料を摂っています。
普段は体調不良になることがあっても鼻水が出る程度で、いたって体の丈夫な息子。
医者にかかること自体、小学生で11歳のとき以来。11年ぶりの受診ということになりました。
本人は「マスクしないで人混みに行ってしまった。油断した」と。
それにしても、11年間医者いらずだった人がダウンするほど…
そして発熱外来がパンクするほど、いまいろんなウイルスが流行っているんですね。
コロナだけでなく、インフル、RSウイルスなどなど…
医者によると、救急車もまた、搬送先がなくて厳しい状況が出てきているとか。
コロナ禍で清潔になったところに、みんな油断し始めたので、こういうことになっているのでしょう。
今発熱すると、かなり大変ですよ。
特にうちの父みたいな、よぼよぼ、やっと歩いている高齢者にうつしてしまったら…
重症化しなくても、発熱して数日寝込んだだけで足が弱って、もう立って歩けなくなる可能性があります。
寝たきりになったら、もう命の終わりのカウントダウンですから。
たかがインフルとか、今のコロナなんて死なない病気だから、とか…
健康な壮年の目線だけで油断したら駄目です。家庭や、職場、学校を通じて…
めぐり巡って、誰に、どんな深刻な被害が及ぶか分からないですから。
せめて人と接近するような場面ではマスクをして、可能な限り自衛に努めないと。皆さんも気を付けて!
ところで帰省している息子。今般の福島の「処理水」海洋放出の関連で、英語SNSの反応を見ていて。
安全か安全じゃないか…
よその原発でも流しているかどうかの話は別として…
非難の目で見ているのが、中国だけでないことを実感したようで。
外交的にまずかったと、はっきりわかったと言っています。
そして「自分もこの先海外に行ったら、嫌な思いや危ない目に遭うことがあるかもね」と。
特に先日、どこかのウヨったネット民が「X」(元ツイッター)などのSNSで…
「汚染水」という言葉を使ったアカウントのリストなるものを、わざわざ調べて作って…
拡散したものを、さらにいろんな人が手を入れて拡散して。
フクシマの処理水を「汚染水」と呼ぶやつは、風評被害を作り出す「風評加害者」だと。
そういうやつは「非国民」で「反日」のクズだと。
これがネットで言われ始めてから「日本人」自体に、冷たい目を向ける人が増えている。
息子としては、それを踏まえての「つぶやき」である様子です。
国内向けの行為でも、そういう人間を探し出してリンチにかけるような行為は「いつか来た道」です。
ちなみに、私がフォローしているアカウントにも「風評加害者」リストに載っているものは…
わんさかとあって、それをブロックしたらたぶん「X」はスカスカになります。
ということは、私も「非国民」で「反日」で、大衆の敵で、私刑にしてもいい対象ということですね。
当然ですが、国内に目を向けているだけでも、ある考え方を持っている人間を…
公衆の敵、パブリックエネミーと認定して、みんなで叩くという行為は極めて危険です。
それだけでなく、ネットは世界に繋がっています。自動翻訳で簡単に各国語に変換して読めるいま…
海外の多くの人が、そうした風潮が日本国内にあるということを知ってしまいました。
そうした「世界の人」の認識は…
(アジアだけでないですよ)
フクシマの〇〇水を無害な「処理水」だと言って、そうでない考えを圧殺しようとするのは…
日本政府の問題でなく、いまや「日本人」全体のコンセンサスなんだな、という所に至りつつある。
他の政府の悪行、たとえば中国やロシアの行為については…
「政府と国民大衆は分けて考えなければいけない」と冷静に受け取れている人たちまで…
日本人は「国民の総意」として(実は世界が納得していない)○○水を海洋に垂れ流すことを…
正当化していて、しかも反対者は言論リンチにかけるようなやつらなんだな、と思い始めた様子。
こういう状況だと、これから海外に行って、外国人の中に入って学んだり仕事をしたり…
市中で生活する人たちへの、現地の人たちの視線は、冷たく批判的になると思われます。
特に、教養がなく、生活に不満を抱いて、排外主義に走っているような白人などは…
日本人というだけで、攻撃してもいい対象だと決めつけてくるかもしれない。
(彼らにとってアジア人はすべて差別対象だということを忘れてはいけない)
それを息子は「危ない目に遭うかも」と言っているわけです。
「ガイジンは勝手にすればいい。日本人が正しい認識を持ってればいい」
「よそはよそ、日本は日本」
で済ませていいられるのは、日本の食やエネルギーや安全など、いまの自分たちの日常生活の全てが…
「外国」「外国人」との関係性によって支えられている。ある意味、生殺与奪がかかっているという…
現実をしらない「世間知らず」です。
アメリカだけは、まだこの国を「利用価値がある」と思ってくれているから…
彼らの要求を素直に聞けば、作り笑顔でいてくれますけれど…
それも「自国の国益に反する」と判断すれば、手のひらを返して裏切ることでしょう。
そんな危ういところにいる。板子一枚下は地獄、というのが国際社会で…
武力で攻撃されなくても「見放される」だけで、首が締まって全て終了というのが我々の現実。
それなのに、外交センスゼロの政治家と官僚たち。
わがままで鼻持ちならなくて、本当は貧乏なくせに、カネをばらまいてみんなのご機嫌をとって…
あとは「ジャイアン米国」の言いなり、という「スネ夫日本」が、世界の嫌われ者になっても仕方ない。
いざという時、ジャイアンにはしごを外されたら何もかも終わり、ということ。
しかもジャイアンは、スネ夫に対して友情も愛情も、本当は少しも感じていない。
というかホンネでは蔑んでさえいる。
この状況をヤバいと思わない神経が、相当にヤバいです。
そしてこの状況を作り出した為政者たちを、盲目的に支持したり、または問題から逃げて…
結果、彼らの思うままにしていることが、どれだけ我々の子や孫に対する、残酷な行為か。
先日も紹介したガメ・オベール氏が書いたいくつかの「X」をリンクしておきます。
彼のアカウントも福一処理水の「風評加害者」リストに入れられています。
「汚染水」という単語は使っていないのに「全体的に態度が悪い」ということでオンリストの様子。笑
読んで、考えてみることをおすすめします。
https://x.com/gamayauber01/status/1713667633655242779?t=HuxBUDWiHoTw6q9w5xg96g&s=03
https://x.com/gamayauber01/status/1713931715792740837?t=Hdoc4MmJAOW6iSCgyY3cEA&s=03
https://x.com/gamayauber01/status/1714590973853094022?t=G9dPrUwPX6uDEErjuxz1rg&s=03
ついでに、パレスチナ・ガザ地区での戦闘行為に対する停戦案…
国連安保理にブラジルが出したものも、米国一国の拒否権発動で否決されました。
(さすがに日本も賛成したのに)
口先だけ人道的措置を言いながら、ホンネでは戦争を「続けさせたい」のが、どこの国だか明白ですね。
※追記
パレスチナ問題は、宗教が全く関係ないというと言い過ぎですけれど、その本質は宗教問題ではないです。日本の大衆はそう思っている人が多いかもですが。
イスラエルはキリスト教国だと思い込んで、キリスト教×イスラム教の反目だと、すごい誤解をしている人までいるぐらいです。
本質はユダヤロビー=ユダヤの国際的財閥を英米政府が味方につけたかったこと。即ちカネの問題(現代の戦争のほとんどはカネと資源の支配が原因です)。
あとは中東地域で自国の影響力を強くさせたかった、最初は英国、次いで米国の政治的思惑です。
この地域には、二千年近くパレスチナ人が中心に住んで来ましたが、ユダヤ教の聖典「旧約聖書」には、今のパレスチナ地方、シオンが「約束の地」と記されていて、かつてユダヤ王国があったこの地にユダヤ人が帰るのが正義とされています。これは宗教そのものというより、イデオロギーの問題です。
そのイデオロギーを「シオニズム」というのですが、シオニスト=ユダヤロビーだったわけです。
しかしこの地がユダヤ人のものだったのは2千年も前で、今になって「ここは俺たちの土地だから出て行け」と言ってパレスチナ人などの土地を無理やり奪って、追い出すのは無理がありすぎますね。
今のユダヤ人と2千年前のユダヤ人との間に血統的な繋がりがどれだけあるかも、めちゃめちゃ怪しいし。
アイヌの人などが、今の関東地方以北を「俺たちが千8百年前にいた約束の地だ。天皇家含め、侵略者のヤマトは出て行け」と言って占拠するのと同じようなことです。
1948年(昭和23年)に、米国の武力を背景に、そうやって作り出されたのがイスラエルという植民地国家であること。これまでのパレスチナ紛争で犠牲になった、イスラエル、パレスチナ双方の死者・負傷者の数を比較することなしに「どっちもどっち」論で片づけるのは、大変な過ちを犯すことになります。
どっちもどっちで済ませるのは、他人事として無視するのには都合の良い考え方ですが。
下の棒グラフは2008~2020までの、双方の死者・負傷者の数を表したものです。
イスラエルが倍返しどころか「数十倍返し」しているのを、単なる「防衛」で済ませられるかどうか、考えてみてください。