米国の次期大統領選に出馬して、返り咲きを狙っているドナルド・トランプ氏。
彼が街頭での演説中に、銃で狙撃されるというニュースが飛び込んできました。
幸い?銃弾は右耳をかすめただけで、トランプ氏の負傷は命に別条のないものらしいですが。
そして犯人は、シークレットサービスのカウンタースナイパーによって、その場で射殺されたとのこと。
なんかいろいろと…こっわ!
来日時に一緒にゴルフしたり、鯉に餌をやったりしていた、日米首脳、安倍氏とトランプ氏の両方が銃撃されたわけですね。
なんだか、テロの時代、さらに進んでクーデターの時代…暴力の時代が幕を開けそうな予感も。
でも、アメリカでは狙撃者は、即射殺。一方、安倍氏を銃撃したとされる山上徹也容疑者は、いまだに公判も始まらず…
異様に、異常に長く「拘留だけ」されている理由は、いまだ納得できる形では説明されておらず。
アメリカと日本の間には、これほどのお国柄の違いがあるということですね。
双方とも違う恐ろしさがある。
ほかに、流れ弾に当たったとかで、亡くなった人がいる模様です。
そしてトランプ大統領は、耳から血を流しながらも、おあつらえ向きに星条旗を背負ってガッツポーズを決める写真が、マスメディアで流され…
その「強い男」ぶり、強いアメリカの象徴として、これ以上ない最高の絵面に、支持者は熱狂しています。
これはもう、バイデンが出ようが他の誰が出ようが、民主党候補には勝ち目はなく…
トランプの次期大統領当選は、決まっちゃったようなものでしょう。
トランプにとっては、もうこれ以上ないぐらいぴったりの、怪我の功名です。
彼が大統領になったら「就任したその日に、アメリカの民主主義をぶっ壊す」と公言してます。
そして、ウクライナへの軍事支援はストップされることでしょう。
プーチンと習近平が大好きで、英雄視しているトランプですから。
一方で、ガザやその他の地域での、イスラエルの軍事行動は「最後まで彼らの仕事をやり遂げさせる」そうですから…
パレスチナ人の「民族絶滅」に向けての行動は、どこまでもエスカレートすることでしょう。
他のアラブ諸国や、アラブではないけれどイスラム圏の大国であるイランは、どんな対抗措置に出るか。
ウクライナも、パレスチナ問題も、大変なことになってしまうことは間違いないです。
そして、排外主義者で、白人以外が本当は大嫌いなトランプ。
米国にいる、単純労働者以外の人も含めた、カラード=有色人種にとっては…
もちろん日本人も含まれますが…
非常に厳しい、あそこに居づらい環境になって行くことでしょう。
現地にいる私の女友達は、今はとても居心地よく暮らしているようですけれど、どうなるのか。
また、2年後くらいには海外で研究キャリアを積む予定をしているうちの息子にとっては、選択肢がかなり狭まるかも。
アメリカの研究機関を選んだら、他の国にいる以上にいじめられそう。
研究室にいる人は知識人だから、トランピアンではない人がほとんどだろうけれど、普段の生活で周囲の一般の人にいじめられそう。
それ以前にビザが下りないかも。
でもね……アメリカが今日、覇権国家的な位置に居られるのは、世界中からすぐれた頭脳や身体能力を持つ人を集めて…
人種のるつぼでやってきたことが、良い方向にも働いてきたから「こそ」なのだから…
排外主義を進めるのは、アメリカにとって、自ら衰退への道をたどることにしかならないと思うんですけど。
それでなくても、歴史的なアメリカ一国支配に、ほころびが見えているところなのに。
「落日の帝国」への道に入って行くんですね。
日本もアメリカ一辺倒の外交政策では、一緒に沈むだけなんだけど…
日米安保条約やら、日米地位協定やらで、がんじがらめにされていますから、めちゃくちゃ難しい。
難しくても、巧妙に立ち回らないと。
でも日本のエスタブリッシュメント、特権階級は、自分自身と「カイシャ」さえ無事ならば、国だの、一般国民だの、捨てて顧みないでしょう。
いずれにしても、100年以上続いたアメリカの時代が終わりを告げるということになると、世界は混とんとして来ます。
戦国時代みたいに、先の見えない、荒れた世界になることでしょう。
「安定」の二文字は、もうどこにも望めない。従来のやり方でそれを求めることが、かえって身を滅ぼすことになる。
身の安全、資産の安全、私たち個人も、ぼーっとしているとそうしたことが確保できない時代になるということです。
真面目に大変なことになってきました。