NPO法人STOP!低周波音被害 日本騒音制御工学会の春季講演発表会の一部レポート
日本騒音制御工学会の低周波音分科会と言えば、低周波音問題に関して、「1976年の5月に設立」以来延々と「因果関係が解らないとして」、「環境省委嘱の研究等」では低周波振動被害者的には、常に被害の否定につながるような言動ばかり繰り返している感の強い組織である。
そして、低周波音被害の存在を認めたような形の「参照値」の制定が、これまた、現実の被害現場の実情とはとは似ても似つかないような、被害の現実を全て否定してしまうような「被害者切り捨てツール」であった訳だ。ここのどこに科学的知見が反映しているのか。これが科学的知見の結晶なら科学は人間を地獄から突き落とすだけで、助け上げるモノではない事になる。将に御用学会という言葉がぴったりの存在である。
低周波音・振動に関し対処しているはずの日本で唯一の組織と言っても過言で無いにも係わらず、これと言った「科学的知見」も出すことも無く、現実のお仕事としては、「世界的にも調査しても低周波音被害の存在を認めるような知見は無い」を延々と繰り返している。
だったら、日本には”世界にも珍しい低周波音被害者が少なからず存在する”のであるから、それらを端から「世界的に知見が無いからその存在は無い」などと言い張るので無く、低周波騒音被害者の存在を、必ずしも認めなくても、有ると仮定する視点をもち、”それら”を調査研究したら全く別の知見を専門家として持つことが出来るのではなかろうか。少なくとも、詐病を掲げる大嘘つきの集団なのか、それとも、世界初の被害なのか見極めようとすれば、画期的な科学的知見が見えてくるのではないか。個人的には比較的似たような条件で、何の得をするわけでも無いのに、むしろ引っ越しなどの大損をしてまで、詐病を言い張るだろうか。そんな誰が考えても何の得も無いような行動をするであろうか。
逆にこの被害を認めてしまうことは企業的にはもちろん、国策的にも多大の損失をもたらすことは明白である故に、被害を徹底して否定し尽くす事は「金になる」ことは間違いない事は、既に多くの、特に風車の被害現場においてなされている。
それにしても、世界にも希有の低周波騒音被害者という存在が数多く存在する日本でこの問題を研究できることは、科学者としての学者冥利に尽きると私は思うのだが、「学会の古参の方々は「害がない証拠」を熱心に集めて、低周波音被害を否定するのに躍起となっているように思われます。被害者の訴えに向き合わず、ただ被害を否定し、否定するためだけに低周波音の測定・評価等を検討しようとしている方は単なる経済界や行政の従僕。」なのです。
常々低周波音被害者の存在に対し何ら肯定的意見を述べることの無い「講演発表会」に「NPO法人STOP!低周波音被害」の会員の方々が参加されその一部を報告されている。低周波振動被害者ならまずは知って居るような「先生」達が参加しており、この会も外から見ているような必ずしも一枚岩で無く、特に今回は「消費者事故調のエコキュートは疑わしいの報告」の後だけになかなかの盛り上がりがあったようだ。それで無くては大の専門家何人も集い、40年間環境省のポチ的手な活動や知見だけが一般に聞こえてこない、「ままごとごっこ」でもあるまいに。
とりまとめの文は一々ごもっともで、技術者は科学をどう考えるべきかを考えるべきであろう。それよりよりも何よりも低周波音問題が今日的に置かれた(被害を黙殺し、被害者を救わない)状況を意図的に許してしまっている環境省に全面的に責任があろう。少なくともこの問題を解決しそうなのは、今は環境省ではなさそうだ。