毎日新聞 2014年02月26日 20時32分
子宮頸(けい)がんワクチンの接種推奨が一時中止されている問題で、安全性を評価する厚生労働省の専門家検討会は26日、接種部位に強い痛みが生じやすいことを、医師が接種希望者に事前に説明すべきだとの意見をまとめた。接種後に強い痛みが出た場合、2回目以降の接種の中止や延期を検討することも勧める。3月以降にまとめる報告書に盛り込む方針。
子宮頸がんワクチンは筋肉内に注射することなどから、他のワクチンより痛みが強いとされている。検討会は問題になった接種後の体の広範囲の痛みの予防策として、過去の接種で強い痛みや苦痛があったか予診票に記載してもらうことなどを推奨する。
厚労省は同日、海外の研究者らの意見を聞く意見交換会を開催。仏や米国の研究者が「ワクチンの成分で筋膜炎が発生し全身の痛みになった」「成分に含まれるウイルスのDNAの断片が原因で脳に炎症を引き起こした」との意見を述べた。専門家検討会ではこれらの意見に対し「世界保健機関など海外の機関は否定的な見解を示している」との見方を示した。【桐野耕一】