一昔と言ってもほんの3,4年前だったと思うが、コンプライアンスと言う言葉が流行ったように思う。日本語にすると法令遵守、簡単に言えば、「法律は守りましょう」、企業内では「決めたことは守りましょう」、と言うことだったと思う。当時は素直に気分を引き締めるためだろうくらいに思っていたのだが、その後幾多の「偽装問題」が発覚して来たのは流石にまだ記憶に新しい。まー、そのくらいまともにやるとインチキだらけと言うことで、要は「決まり」が守られていない場面が多いと言うことである。
このコンプライアンスの根本性を問われる問題が風力発電施設で生じている。朝日新聞(2008/1/28)によれば、①”補助金の書査をする資源エネルギー庁 ・新エネルギー対策課は「(環境アセスメントは)事業者を信頼し厳密なチェックをしていないが、守らなくても法律ではないので強制できない」”と言うし、事業者もそれを踏まえてか、②"住宅から300m以上離すとする県のガイドラインについて聞くと、「法律ではないし騒音も問題ない」”と居直られては風力発電被害者でなくても開いた口が塞がるまい。
即ち、風力発電事業に関しては、国は「事業者を信用しています」として、法律も作らず、申請はフリーパス。事業者は自治体が作ったガイドラインなんて法律なんかじゃないんだから、全然知ったこっちゃない、と言うことになる。要は、風力発電事業者にとってのコンプライアンスというのは「NEDOのガイドライン」だけなのであろうが、それがガイドラインなのだから、それも守る必要もないことになる。こういった姿勢の業態に対して税金が補助金という形で出されていることになる。
こういった状況が全く政治的に問題にされないと言うことは、この事業は単に、「クリーンで再生可能な風力エネルギーを活用する風力発電の推進と環境保全」などと言う綺麗事の裏に、政治家にとって何かとっても"美味しい”部分があるのではないかと、下種(げす)の私は勘繰ってしまう。
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