⑦動かなかった国 安愚楽牧場破綻 7万人被害(2013/6/26 中日)
経営破綻した畜産会社「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)の旧経営陣が、うその説明で顧客を勧誘したとして警視庁に逮捕された事件で、国の責任を追及する声が出ている。破綻の二年半前、農林水産省が財務書類に問題があると指摘しながら、担当を引き継いだ消費者庁が調査しなかったからだ。全国被害対策弁護団は「行政の不作為が被害を拡大させた」として国家賠償訴訟も検討している。(沢田敦、宮畑譲)
安愚楽牧場被害とエコキュート被害とでは問題の種類(金銭詐欺と健康被害)、規模(「全国に13ある対策弁護団の依頼者総数は7700人」と被害者数不明)など全く異なるので単純に比較することに意味はないのかも知れないが、消費者庁のこうした問題に対する「対応」の仕方を見ておくこともまんざら意味の無いことではなかろう。
まずは安愚楽牧場被害の前提だが、
①旧経営陣が、うその説明で顧客を勧誘した
②農林水産省が財務書類に問題があると指摘しながら、担当を引き継いだ消費者庁が調査しなかった
その結果一番大きい見出しは「消費者庁鈍く被害拡大」である。続く