わたしに一つ、石をください
手のひらに乗せて、温かく握れるくらいの
白い
石を
きみの手から直接
わたしにください
できればその
海辺で
彼の人の思い出も
きみへの敬愛も
わたしは同時にその白い石に込めて
抱きしめたい
二つの爽やかな旋律が
それぞれ自由に線となり、踊り、流れ、宙に弾んで
水色の、白の、軌跡を
わたしは目を細め眺める
潮の香りも
頬をなぞる心地の良い風も
雲間からもれ差す淡い光りの一筋も
みんな青色の音の要素になってわたしは安堵し、前へ
石をください
わたしに、石を
それは変わらない
愛の塊り。
2015.12.24 am0:17