重なるのは影だけ
すれ違う気配だけ
その美しい羽根に
到底及びやしないの
沈むわ
この冷たく青い石の湖に
黒い
棘だらけのわたしの羽根は
疲れて
飛べない
光る
真っ白な
その美しい羽根の中に入って
落ちてゆきたいけど
それさえ
できやしないの。
L氏の作品に
重なるのは影だけ
すれ違う気配だけ
その美しい羽根に
到底及びやしないの
沈むわ
この冷たく青い石の湖に
黒い
棘だらけのわたしの羽根は
疲れて
飛べない
光る
真っ白な
その美しい羽根の中に入って
落ちてゆきたいけど
それさえ
できやしないの。
L氏の作品に
飴玉1個口に入れるように
小さな光りほお張ろう
それは桜の花びらから分けてもらってもいいし
野の山の道端の葉っぱでもいいし
空の青でも空の白でも
わたる清々しい風からでも
日の光りからでも
月の静けさからでも
どこからでももらえる小さな光りだよ
いっぱいもらっちゃおう
応援してもらおう
天然の光りに
そのたびにほお張って
胸の中に入れて
胸の中の大切な場所をほんわか照らしてあげよう
やらかく包んであげよう
無くならないさ
胸の光り
夢の欠片
地球が味方だもの。
何かを始めると一歩前へ出ると一つプラスすると加えると
いつもの反比例の定則はスコンと
不遜な濃霧のたちこめた大きな黒い穴を隠すように用意して
わたしを待っている
気が付くとわたしは
闇と明るみに同力に引っ張られている
気が付くとわたしは
不遜な濃霧のたちこめる大きく黒い穴の底にいつの間にか
居る
ふと辺りを見て初めて気が付くのだ
自分が居る場所に
同力のアンビバレントが
わたしの微々たる意欲を同力に引っ張る
同力に反発する
同力で引き合う
わたしはいつも
両価の羊にさせられる
気が付くとわたしは
路面に定着した石の羊に
なっている。
桜の壁が覆い被さるどこまでも続く地上の廊はまるでピンクの光速
駆け抜けるわたしも矢になった桜の光りも
一直線のピンクの流星
桜は長い長い真っすぐなピンク色の光りの尾を残し
桜もわたしも共にピンクの流星
息も出来ない桜の光速の中風はあったのだろう
あったのだろう
桜の花びらが光速の風に流れて溶けてゆく
美しいという永遠とわたしの心を溶かしながら。
桜を
見ていた。
先生薬が切れると泣きそうです
泣きそうです
涙腺が
独りでに決壊します
不安発作来てパニック来て震えて泣きそうです
買い物に行きました
頭痛です今すぐ寝たい
過食に走りまくり余計なものをいっぱい食べてます
当然太りました
泣きそうです
泣きそうです
一日中泣きそうです
全てが泣きそうです
泣きそうなまま耐えて押し込めて閉じ込めて殺して
途方に暮れています。
3.31 pm4:42
無くした心はね
心によってしか埋められないんだよ
刹那時の間の瀬は
刹那時の間の風とともに流れ漂い希薄になっても
風とともに流れ漂い空無に返ってゆく桜の花びらが
いつまでも心のどこかに残像となって留まるように
一瞬の他愛ない灯りでも
幾重にも幾重にも何度でも何度でも
消えても消えても再び灯すことを諦めないで
そうしているうちにいつかわたしが死んでしまっても
ポッと灯った小さな灯りは
風に流れゆく桜の淡いピンクの花びらとともに
わたしの心を温めてくれる
刹那時の間のよすがとして
温かな瀬の想起をして。