今日の川柳
嫋やかな菜花のサヤが頬を刺し
たおやかななばのさやがほおをさし
意外でした、隙を突かれました。けっこう痛い。
菜花の鞘（さや）はなぜこんなに尖がるのでしょうね。
強面姉御は今や国を刺し
こわおもてあねごはいまやくにをさし
大型連休中、都民は都外へ出ないでいただきたい、都外の方々は東京へ来ないでいただきたい。
今や女史のコロナ対策・指導は全国レベルになった感がする。
ポスト現首相の座を狙っているかのような発信力。
ランチでも先ずはビールで除菌かな
らんちでもまずはびーるでじょきんかな
いい気なもんです。
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古(江戸）川柳 おちぼひろい 田辺聖子選
物差しで昼寝の蠅を追ってやり
4/1
冷戦も相手を変えて新世紀
コロナ禍も昔語りの四月馬鹿
絹サヤが小食世帯に気を利かし
4/2
時節柄一目一本観るさくら
ヒトの世はとうの昔の変異株
月一で元気な白寿テレビ越し
4/3
ジム明けて寝そべるヒラメ老いを知り
お月さん顔には出さぬすまし顔
駅ピアノ臆せず露わお国柄
4/4
今晩も孫に来るなと言い聞かせ
目尻垂れ口もへの字の名役者
鬱々をラテンのライブで打ち砕く
4/5
スマートフォンついでにEV作ってまえ
いざの時ジジが浮かんで悦に入り
孫娘バッハを弾いて目が細り
4/6
濡れ衣を着せられこぼす一太郎
エジソンも脱帽している神の元
日曜日平易装う雨予報
4/7
じゅん散歩真似て下町這いまわり
ジム終えて昼の一杯甘露かな
ジム疲れ白寿のシップもらい受け
4/8
美辞麗句季節外れのリンゴ売り
協奏を終えて楽員押し黙り
つい「ごしょし」と読んでしまう奈良・御所市
4/9
人生は仕舞った後がチョー長い
ノンアルに目覚めた妻と相伴し
小辺路行く熊野詣のご酔狂
4/10
マンボウはわしゃの著作とドクトル氏
老健で啼くやウグイス母代わり
新年度何はさておき定期券
4/11
新担任結婚してるか子の好奇
生きている以上は詠まなきゃ五七五
怖いもの知らずの老爺国仕切り
4/12
この世から男がだんだん消えていく
マスターズ拍手のたびに目が覚める
税金の過払い今年も無事還り
4/13
池ポチャは素人芸と思いきや
二歳やワクチン至るマスク経て
ワクチンこいおんもに出たいとじいちゃんも
414
娘への竹の子ご飯想い浸み
医療費増分かっちゃいるが不安立ち
処理水は元汚染水の蟠り
4/15
「だまっとれん」怒涛の選管過激ぶり
松山が風穴開けたマスターズ
花が咲く極楽浄土らしき所
4/16
知らぬ間に鬼になってる東京人
薫風が頬なでパリの空の下
「だまっとれん」看板炙られ灰と化し
4/17
絹サヤを女房三倍多く採り
赤提灯酔うには遠く午後八時
奴さん伊賀の忍者か変異株
4/18
縄張りを荒らされ前線押し出され
同好の士欠稿続く如何され
推敲を終えてさあもう一眠り
4/19
ヨシとジョーなお良しシューが加われば
野暮な奴ココアがちょっと不味くなる
ロシアでもマスク姿は稀有となり
4/20
この歳になって見惚れる宝塚
アメリカのカラスやっぱりカァーと啼き
地下鉄も地上に出れば晴れ舞台
4/21
富士の山見入るマスクに情けかけ
おにぎりが小さくなって泣く権兵衛
懇ろに柵潜る藤迎え入れ
4/22
黙浴と言わずもがなの山里の湯
ダビンチも天才ゆえのメスが入り
御用の身変装得意な変異株
4/23
変異株世界一周先越され
タケノ子と言い憚るや尺を越え
省略もここに極まるTKG
4/24
芍薬が咲きますわよと頬を染め
そりゃないぜ本質的な不健全
電車内鉄路の継ぎ目響くだけ
4/25
石礫地球からの手紙とか
田楽や安値の大根おしんなら
三度目の五輪を賭けた大勝負
4/26
マー君どこの子日本の子
川柳を詠めば身に染む江戸心
令和２年コロナ元年となる歴史
4/27
だまっとれんホンマになった広島戦
天気図に冬の空風兆し無く
二階からバツが悪くて降りて来ぬ
4/28
横浜に来るなと言えぬ義理があり
コロナ禍で先進国のメッキ剥げ
ガリバーも足踏み外す投資術
4/29
せめてもと反省促す電気代
川柳は暇人が詠むとのウワサ
予約票先ずは白寿の母の元
4/30
富士を撮る背中を撮られむず痒く
近所のよしみよれよれ狸にハムを呉れ
赤いライオン紅薔薇の咆哮
