八月投稿句
8/1(月) 手が足りず神輿担げぬ祭り事 ・入道とよくぞ言ったり昔人 ・懇ろに育てた秋桜副木当て
8/2(火) 一本棒立って八月猛暑継ぎ ・贈収賄 D通またも顔を出し ・蜘蛛の糸教会政治を絡め獲り
8/3(水) 身に沁みるサプリの広告目に余り ・マキシマム明日はわが街猛暑かな ・一億円今も昔も長者なる
8/4(木) マイナーもポイント付いてメジャー入り ・E Vに駅のホームで今日も乗り ・猛々しはせお筆置く最上川
8/5(金) 絶景や赤字の汽笛ポーと鳴り ・あの頃がよかったと言える日にしたく ・30度ジムのプールで汗が引く
8/6(土) 許すまじいつになくリアル感 ・遠回りしても緑陰伝う駅・お隣りと瓜二つの脅しぶり
8/7(日) 物だけじゃ描ききれない未来学 ・二十年手動ルンバはなお健在 ・人生に損得あろうか人様々
8/8(月) 二日間人生不通の弐百円 ・大谷のベーブを前のうめき声 ・変異株覚えぬうちにまた新 た
8/9(火) 萎えたナス己の姿観るような ・目新し棲み慣れた街今日も行く ・野の花に支え添えれば笑われる
8/10(水) 頭から冷水かぶり幾百里 ・飽きもせず毎日句を吐きまた貯める ・改造や妖怪あちこち見え隠れ
8/11(木) サイタサイタコロナガサイタ ・七時間二二三と分けて寝る ・嘘つかず早めの措置で先が見え
8/12(金) キトキトの江戸前台風召し上がれ ・股旅やテレビの旅も旅のうち ・ベーブ超え故郷号外ショータイム
8/13(土) 小粒でもお盆ぐるぐる掻き回し ・妖怪に絡み捕られて政(まつりごと) ・バスは揺れ言わずもがなのお触れ書
8/14(日) 息子かい母の面会月一回 ・キッチンの床もウイスキー呑みたがり ・日本よいとこ猛暑の元が棲みたがり
8/15(月) 少年は老いてからでも学は成り ・その気なら地球まるごと十七音 ・果てしなく爺婆遠く青二才
8/16(火) 天塩かけフルーツ稼ぐ車なみ ・極大も極小も無縁三十年 ・雑草抜かぬ庭をよく知る秋の虫
8/17(水) 夏休み爺にも欲しい相談所 ・桃西瓜悔いなく食し梨を待つ ・遠回りしても緑陰伝う駅
8/18(木) 遣り手には甘露甘露の五輪かな ・猫額雑草覆い蚤額 ・火無くも一角占めた大文字
8/19(金) 五七五枠に嵌めても蹴破られ ・大文字火床も乙なにぎり飯 ・老妻のまんじゅうかりんと甘の攻め
8/20(土) 遠回り敬老パスが燥ぎ出し ・コロナ禍や伸るか反るかの孫と旅 ・年寄りはコーラ好きとのうわさあり
8/21(日) 百八つ鐘を撞いても足りぬ数 ・三日旅了えて虚ろな三日過ぎ ・コロナ禍や平均寿命も身を屈め
8/22(月) 柿田川今にうなぎの名を残し ・腰痛や隣りのゴミを貰い受け ・1500泳ぐ旦那は同い歳
8/23(火) 隠遁も身ぐるみ剥がされネットの世 ・気のせいかピーポー止まぬ夜がある ・登校日オレもコロナと盛り上がり
8/24(水) 四回め打てば欽ちゃん記事となる ・反骨や今も囀るジョンバエズ ・壁職人壁を越えよと無理難題
8/25(木) ヤキトリの値上げ麦酒の格落とし ・猛暑日や逼迫謳い再稼働 ・いつの世も達者な二人相貶し
8/26(金) ・カニカマや出世頭のホンマぶり ・風情なく草とり了えた猫額 ・ロボットにピザを運ばれ頭下げ
8/27(土) FX変曲点が気にはなり ・麓から見てもきつそう八十路坂 ・川柳はディープなものも食指伸び
8/28(日) 五六日先詠み過ぎてゴミとなり ・疑似餌食い人生不覚釣られ損 ・老頭も頭の中では宇宙を舞う
8/29(月) 嗚呼秋刀魚お主ら来ねば秋は来ぬ ・海老揚げたついでに天ぷら空を飛び ・詠む算段ピントが合えば目星つき
8/30(火) 袖の下潜り抜ければ五つの輪 ・たまご大わが家の蜜柑Gに耐え ・アサガオも色濃く咲いて酷暑越え
8/31(水) 金子(きんす)には表と裏の使い道 ・先逝くな蛍光管を換える方 ・老人会秋のバス旅妻の席