せんりゅう日記 2020/5 投稿句

 

 

 

 

2020/5　投稿句

5/1
ステイ ホーム ＆ホーム アローン 
ゴールデン削がれて緑五月入り
オンとオフ入れたり切ったりテレワーク
5/2
宣言が延びて分け入る夏日かな
籠城のついで終活隙はなく
神奈川の岩戸を閉めたアマテラス
5/3
圧し掛かる毎夕五時の重き数
爺ちゃんが百点あげる迷答案
一千万都民相手の生活指導
5/4
七十年生きて三分の空元気
憲法もコロナに縋られ迷惑げ
今世紀１１・２０ゴジック体
5/5
こいのぼり今年はじっと蔵の中
耳掻きで自粛の壁をちと崩し
A・B・C テレビ映りのマスク顔
5/6
要するに欲しがりません勝つまでは
昔から縦より好きな横並び
古ければレジェンドとなる再放送
5/7
燻れど種火残して五連休
緋メダカを囲って憂さを飼い慣らし
ヘルメット被ってママチャリ照れもなく
5/8
都はオジさん府はオバちゃんがお気に入り
喜寿近くリップサービス様になり
カルピスを冷やして老いらく恋始め
5/9
再放送コロナ相手の棚卸
パチンコ店詰めたお客のまっつぐさ
三四郎秋の入学コメ届き
5/10
雑草の嘆き溜息花隣り
本丸も間引きをされて客を待ち
端くれとなって笑われ You-Tuber
5/11
テレワーク会社の自席気にはなり
これも老い車の電池使い切り
母の日に母を足蹴の検察官
5/12
バッテリー干して返納視野に入り
強い措置とらねど和の国望みあり
気が付けば剥きになってる草むしり
5/13
囀りも都合悪けりゃ耳塞ぎ
ラインなく不測ありやと色をなし
オンライン授業で片付く家の中
5/14
呟いて齢七十七まだデモり
不自由さ知って自由のキラリ星
一号が生まれて予報士手足伸び
5/15
総長もまたなんだねぇ友達かい
コロナ禍でよその知事さん覚えよく
テレワーク I・T 音痴不問とし
5/16
二波三波大波小波コロナッペ
晩酌とかち合う六時の記者会見
犬連れの不要不急の恨めしさ
5/17
第二波がくるまで待てない歌舞伎町
先輩も見るに見兼ねた助け舟
金喰うも木偶のまんまのマイナンバー
5/18
槍玉に挙げれば自棄の玉弾き
殊の外遠くまで透き五月晴れ
イエイエもコロナの風を避け損ね
5/19
二度漬けをググル東の虚け者
あり得ない信じられない梯子なく
コロナ禍も文明なのか神に問い
5/20
つぶやきの針の一刺し兜脱ぎ
背丈伸ぶコロナ効果の１３歳
飢餓海峡再放送のできごころ
5/21
自粛でも人それぞれが持つ定規
十万円オンラインではと駄々を捏ね
ファクトでもフェイクなファクトボロを出し
5/22
ファクトでもフェイクなファクトボロを出し
チーポンと自ら退路切り開き
首都圏の一蓮托生首長く
5/23
芝居好き切った張ったの辞任沙汰
相容れぬ新聞二社が後を付け
買い物で毎日行き来の國境い
5/24
再開がちょっと寂しい子煩悩
カナヘビはどこに忘れた尾の半分
夕食の支度なければよい散歩
5/25
始まりは何れも双葉みな似たり
梅雨近く解除いかがと陽も覗き
累々と継ぎ接ぎ重ね身を崩し
5/26
一波懲り二波三波へは臍固め
親の留守オンライン授業早送り
親の留守オンライン授業早送り
5/27
腰を引きパンデミックの面を張る
五七五ステイホームが仇となり
詠み切れぬさあこれからの世相ぶり
5/28
警戒が解けて慄く二割台
ジム再開冷や水浴びる覚悟でき
立ち振る舞い小振りになって新時代
5/29
ジム再開体重計は事を知り
現役にゃやっぱ敵わぬリアリティ
休校で制服だけはきつくなり
5/30
十万円犬の気持ちがよく分かり
再奮起圧力鍋の新刊書
観光地お客いなけりゃただの路地
5/31
コロナ禍を越えた途端の大苦界
感染者好んでなった訳でなく
同僚の和歌に生業写り込み