今年になってから、自分の中でいろんなプロジェクト
進行中ですが、面白い試みとして、
昔習ったバッハ・インベンションのジャズ演奏に
取り組んでいます。まずはコードを当てているのですが、
コードをつけていると、これが結構勉強になるというか
楽しい作業です。
バッハインベンションは2声、もしくは3声で
書かれているますので、コードの流れはそれで判断できます。
とはいっても、古典的なコード進行ではおもしろくないので、
ときおりハイテンションコードを散りばめながら
スリリングな演奏になるように、
コードの割付をしています。
音楽の流れというのは、まさに文章の流れと一緒です。
文を書く上で、文脈が大切です。
文章が持っている横に流れていく勢いが
文章の力になります。
これをContextというのですが、
名文と言われるものは、この文脈が
わかりやすく、しかも読んでいて
予想外な展開があると
ついつい興奮して読んでいる
自分がそこにいます。
音楽も同じです。
横の流れがとても重要です。
内声部をより細かくすることも
ありますが、それはテンポとの兼ね合いで、
変化します。
バッハインベンションはフーガ形式を踏襲していますが、
縦の一瞬一瞬の和声感がしっかりと確立しています。
ジャズのコード付けをするときは、
バッハが考えていた
コード感をあえて壊すこともあります。
そうすることによって、リスナーが
おや?今のコード何?
かっこいいじゃん。となれば、
しめたものです。
コード進行にもよりますが、
上手にコードを配すれば
バッハの持つフレーズ感はとても
新しいものになります。
故きを訪ねて新しきを知る
バッハの魅力は永遠ですね。
このインベンションジャズ化が
完成したら、トリオで録音したいと思っています。
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