去る5月25日、札幌証券取引所の会員証券の定額会費が2.6倍に値上げされることが正式決定した。資本金100億円以上の証券会社の定額会費は月75,000円から月195,000円に、年間では1社当り144万円も負担が増えることになる。会員証券会社が負担を増やしてまで会員であり続ける意味があるのか疑問である。というのも現在上場企業数は95社にまで減少しているためである。そもそも札証単独上場企業以外の売買がほとんどないような状況では上場社数の減少は経済合理性からして当然であり、そのような状況にもかかわらず札証に重複上場している企業は札証に寄付を行っているのも同然で、その企業の株主に不利益をもたらしているともいえる。 札証も合理化努力をしてきたようだが、それでも赤字を食い止められないのは構造上の問題と思われる。周囲に迷惑をかけないように早急に抜本的な対策を講じてもらわなければならない。