投資家の目線

投資家の目線117(年金問題について)

 今年は年金の記録漏れが大きな問題となり、参議院選の重要な争点のひとつにもなった。また、9月6日の日本経済新聞朝刊によれば、企業年金の中途脱退者や解散基金の加入者への年金給付を行う企業年金連合会についても年金の未払いが報道された。近年、厚生年金基金の解散が相次いだこともあり、企業年金連合会は多くの人々にとって関係のある機関になった。
 事務手続きにミスがないことは重要である。しかし、いかに事務手続きが完璧であっても、それだけでは十分な年金をもらえない。年金資金の運用成果の問題もあるからだ。例えば、2005年度末における企業年金連合会の資産に対する国内株式の構成割合は35.3%だった。
http://www.pfa.or.jp/top/jigyou/pdf/pfaunyo2005.pdf

またその構成割合は、2004年度末は32.4%、2003年度末は35.6%と、継続して大きな数値を占めている。このことから、年金が株式から得られる収益は無視できないほど大きいと推測できる。個人は、個人名義では株式を保有していなくても、年金などを通して株式からの収益に影響を受けている。企業経営者等は、株主アクティビストの要求の有無に関わらず高い株主利益が実現するように注意を払わなければならない。それに異議を唱えるならば、彼らには多額の年金を受け取る権利はないはずだ。
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・三菱重工と新日鉄の橋梁事業の事業提携が発表された。両社の売上高をあわせると400億円強になるそうである。国内の市場規模3,000億円強(2006年度)に、事業者が約60社もあるという(日本経済新聞2007年9月4日朝刊)。海外進出を考えるうえでも、確かに再編の必要性はありそうだ。
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