投資家の目線

投資家の目線519(円安の影響 続報)

 東京外国為替市場で、125円/USドルを超える円安になった翌日の日本経済新聞には、東日本各地区での影響についても報じられていた。以下のような業種が円安の悪影響に警戒感を強めている。


・食品メーカー、食品卸、百貨店
「値上げで吸収できぬ」、一時125円台東北企業に不安。2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面東北

・金型メーカー、衣料品メーカー、メッキ加工メーカー
一時125円台、原材料高を警戒、首都圏企業、訪日客増に期待も。2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面 東京

・食品メーカー
円、一時125円台、北関東企業、反応分かれる。2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面 北関東

・精密機器メーカー、自動車部品メーカー
円安、県内観光業は歓迎、一時125円台製造業は原料高懸念。2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面 長野

・食品メーカー、物流企業
原燃料費上昇を懸念、一時125円台「輸出に有利」歓迎も、県内企業。2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面 静岡

 一方、新潟の企業は円安対応ができているようだ。
円125円台、県内企業静観、為替変動、すでに対応多く。2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面 新潟



 また、円安が企業経営に及ぼす影響について(ひろぎん経済研究所調べ)、『「マイナス」と答えた企業の割合が40・5%に達した。業種別では「木材・家具」「食料品」「小売り」でマイナスと考える経営者が多い。「プラス」との回答は23・5%だった。』(2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面 中国)という。


  
 さらに、実業界、政界でも円安に対する懸念がでてきている。

円安の長期化 知事が懸念 「県内企業に相当影響」。2015/06/03 日本経済新聞 地方経済面 埼玉
「これ以上の円安望まず」、三村日商会頭。2015/06/06 日本経済新聞 朝刊


 これらのコメントからすると、日銀の金融政策の自由度が狭まっていると見て間違いないだろう。

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・先週の円安を要因とする値上げ発表等記事
ジーユー、秋冬物値上げ、ユニクロに続き円安を転嫁。2015/06/04 日本経済新聞 朝刊
敷島製パン、菓子パンなど59品目値上げ。2015/06/06 日本経済新聞 朝刊 (「円安で小麦などの原材料価格が上昇」と報じられている。)
高級ブランド、値上げ続く、ブルガリなど、販売好調、円安を転嫁。2015/06/02 日本経済新聞 朝刊
幸楽苑、290円中華そば終了、材料高騰で継続難しく。2015/06/02 日本経済新聞 朝刊 (「円安などを背景に輸入食材が値上がり」と報じられている。)
ボーズ、5~15%値上げ、ヘッドホンなど7月から。2015/06/01 日本経済新聞 朝刊 (「長引く円安によって輸入コストが上昇」と報じられている。)
ガソリン6週連続上昇、5カ月ぶり高値。2015/06/04 日本経済新聞 朝刊 (「円安進行を受けて石油元売りの一部は今週、石油製品の卸価格を引き上げると特約店に通知」と報じられている。)
情報用紙の値上げ決着、5~7%に上げ幅圧縮。2015/06/06 日本経済新聞 朝刊 (値上げは「円安を受けた輸入チップを中心とする原材料高を理由」と報じられている。)
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