投資家の目線

投資家の目線518(12年半ぶりの円安)

 東京外国為替市場で1米ドル124円台を付けた翌日の5月29日、日本経済新聞の西日本の地方経済面(北陸、近畿、中国、四国)は、12年半ぶりの円安が経済に与える影響を報じていた。一部の輸出メーカーや訪日旅行客をあてにする企業は円安を歓迎しているが、原材料を輸入に頼る企業(化学メーカー、食品メーカー(即席麺、洋菓子、豆腐、酒、うどんチェーン、)、木材輸入企業)、日本発の海外旅行客に業績を左右される旅行会社、食品価格の値上げを警戒するディスカウントストアなどは、円安はマイナス材料と考えているようだ。このような記事が西日本に偏っているのは、東日本と西日本で経済構造が違ってきているということなのだろうか?


 以前、藩札について書いたが、

投資家の目線504(藩札にみる金融政策)2015/2/22


藩札はその価値を著しく低下させて終わるケースが多かったと感じる。円安は日本の通貨の価値が低下しているということだ。次の記事によれば、日本国債が発行市場で入札が目立って減っているという。

日本国債人気に陰り…黒田日銀総裁の気苦労 2015年5月27日 中央日報日本語版


 外為市場、国債市場から見ると、日本に対する信用は落ちているのではないだろうかと思う。

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・先週の円安を要因とする値上げ発表等記事
山崎製パンが7月から値上げ、168品目、平均2.6%。 2015/5/29 日経MJ(流通新聞)
森永製菓もチョコ値上げ、5.9~10%。 2015/5/29 日経MJ(流通新聞)
ガラスや紙、食肉価格、円安進行で押し上げ、鉄告サ品は下落。 2015/5/29 日本経済新聞朝刊
日経42種、2ヵ月連続上昇、ベンゼン・ゴムなどけん引、麹゙、円安で先安観後退。 2015/5/30 日本経済新聞朝刊
化学肥料、1.8%値上げ、6~10月、原料輸入コスト高反映。 2015/5/30 日本経済新聞朝刊
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