投資家の目線

投資家の目線553(日本から撤退する外資)

 26日の日本経済新聞にフォード・モーターの日本撤退が報じられた。アジアでは中国に注力するようである。同日、日本マクドナルド株の最大33%の売却が正式に発表された(同紙web版)。米国本社は日本市場へ関与することに利益を見出さなくなったのであろう。株式時価総額が3,000億円超なので、最大1,000億円ぐらいの売却額になる。21日にはバークレイズの日本株事業撤退も報じられている。

英バークレイズ:日本の現物株取引業務から撤退、約80人を削減 (3)  2016/01/21  bloomberg


 昨年、米国モンデリーズ社のグローバルな再編をきっかけに、AGFの株式の50%が270億円で同社から味の素に売却された。さらに昭和シェル株式の33.3%(1,691億円)がロイヤル・ダッチ・シェルから出光石油に売却されたり、シティバンクの個人事業部門日本から撤退したりした。後者は、米国への留学生にとっては酷なことである。一方、スターバックスTOBの購入額は995億円、今月21日に報じられた日本サブウェイ株の欧州本社への売却代金は数億円にすぎず、金額は日本企業の出超である。

味の素株式会社、モンデリーズ社の保有する味の素ゼネラルフーヅ株式会社の全株式を270億円で取得〜規模の拡大とともに、事業各部門の融合による成長を目指す〜 味の素HP 2015/2/27

ロイヤル・ダッチ・シェルからの昭和シェル石油株式会社の株式(33.3%議決権比率)の取得に関するお知らせ 出光興産HP 2015/7/30

サントリーHD、サブウェイ株の65%を欧州本社に売却へ ロイター 2016/1/21 


 外資にとって、日本は魅力的な市場ではなくなっているのではないか?
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