6月4日のブルームバーグのインタビューで、Jパワーの北村副社長が株主からの支持獲得で予断を許さない状況が続いているとの見方を示したと報道されていた。欧米の機関投資家からは社外取締役の導入について提案を出されたことは、同社にとって不利との指摘も受けたという。
Jパワー副社長:支持獲得で予断許さず-TCIとの委任状争奪戦(3) ブルームバーグ08/6/4
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aNYnFWDXUWas
ファイナンス理論に基づけば、TCIの主張は多くの人々に理解される。調達した資金の性格(投資評価期間など、例えば一般的に日本の年金は四半期毎に運用報告がなされる)が同じならば、各社のファンド・マネジャーが似たような結論を下してもおかしくはないだろう。
最近では、TCIは天下り批判もしている。確かに監査役に旧大蔵省出身者の順送りのような人事案を出してきた現経営陣の思考には疑問が残る。asahi.comによると、この人事についてJパワーの中垣社長は「本人の資質、経験、能力を評価した」としているが、今回の人事をみると旧大蔵省出身者に共通する資質等を評価していると考えるのが自然だ。それは何なのだろうか?
TCI:26日の総会控え委任状勧誘を開始-新たに天下り批判(2) ブルームバーグ08/6/4
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003006&sid=aABuFo2VIOns&refer=jp_energy
また、議決権行使助言会社の日本プロクシーガバナンスがJパワーの現社長の再任に反対の助言をするという。他社動向もあるが、純投資の株主の動向に大きな影響がでるのではないか?機関投資家が議決権行使会社の助言に反した議決権を行使するならば、機関投資家は彼らの出資者から議決権行使状況について問われた場合、その行動に対する合理的な理由を説明する必要が出てくるためだ。
議決権行使助言会社JPG、Jパワー<9513.T>の中垣社長再任に反対の助言 [東京6日 ロイター]
http://news.livedoor.com/article/detail/3672558/
なお、5月28日の日本経済新聞夕刊の波音で「ファンド苦戦の理由」というコラムがあった。翌日にはアデランスの取締役7人の再任が否認されている。筆者はどういう意図でこのコラムを書いたのだろう?日経の情報収集能力もこの程度だったということなのか?
---------------------------------------------------------------------
・ワタミの未払い賃金問題が報道された。元従業員から提訴もされているようである。社長は対外的な露出が多いようだが、足元を固めたほうがよいのではないか?
ワタミ「内部告発で報復解雇」 渡邊社長「事実無根」と全面否定 J-CASTニュース 2008年06月04日20時13分
http://news.livedoor.com/article/detail/3669668/