投資家の目線

投資家の目線262(3月決算企業の株主総会始まる)

 先週から3月決算企業の株主総会がスタートし、18日にはソニーの役員報酬などが新聞の紙面を飾った。

 特筆すべきはHOYAであろう。6月19日の日本経済新聞朝刊によれば、「創業者一族の個人株主が提出した15の株主提案はすべて否決されたが、このうち報酬額に関係なく、全役員報酬の開示を求める提案は5割近い賛成票を獲得。社外取締役だけで経営会議を開き、議論の内容を株主に報告することを義務付ける提案も4割近い賛成を得た。」という。第14号議案の「報酬の個別開示」と第12号議案の「執行役を交えない会議開催義務」のことであろう。第11号議案の「退任した取締役の報酬開示」というのも興味深い。同社の第72期定時株主総会召集ご通知によれば、「取締役報酬は正規とは別に、『偽装報酬』が存在する」という主張からだ。ただ株主提案全体としては、社外取締役に真に執行側から独立した機能を持たせようとしているように見える。

 否決はされたものの、株主提案がこれほど多くの賛同を集めることもある。個人株主も面倒がらずにちゃんと議決権行使をしましょう。企業風土を変えることができるかもしれない。

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