教え子の結婚式

2010年02月14日 15時18分46秒 | Weblog
教え子の結婚式へ行ってきました。

音楽教室で子ども達にレッスンをする仕事と並行して,
新しく入ってきた講師さんや,現在稼働している講師さんへの研修をする
お仕事もさせてもらっている。
2003年度の新講師さんのクラスを受け持った時の子が結婚し,
披露宴にお招きいただいた。

彼女の名前は京子ちゃん。
人懐っこくて可愛らしくて,みんなから愛される子だ。

昨年,別の研修で会ったときに,京子ちゃんから
「近々結婚になりそうなので,その時はあさひ先生,是非いらしてください」
と,言われていた。
そして,その時は,是非,スピーチもお願いしたい,と彼女は言っていた。

京子ちゃんからの今年の年賀状に
「あさひ先生には乾杯の音頭をとっていただくことになりそうです。
その時にスピーチもお願いします。」
と書いてあり,私はそのシチュエーションを想定してコメントを考えていた。

先日の仙台旅行から帰ってくると,何通か郵便が届いていて,
その中に京子ちゃんからのものがあった。
中には,披露宴の進行のタイムテーブルが同封されており,
私がスピーチするところが書いてあった。
それを見て,まさしく目が飛び出るほど驚いた。

えーーーーーーーーーーッッッ
アタ,アタ,アタシ,主賓ですかーーーーーーッッッ

おいおーーーーーーいッ,そんなこと一言も聞いとらんやないかーいッ

私は,まだ頭は仙台気分だったのだが,一気に覚めた。
こ・・・これは,どういうことだ?
彼女が働いている教室の担当者の方は披露宴にはお見えにならぬのか?
その方を差し置いて,主賓はアカンやろーーーーー

私は慌てふためき京子ちゃんに連絡した。
彼女の稼働している教室の上の方々はどなたもいらっしゃらないらしい。
いろいろ,地域や楽器店によって,違うのかもしれないが,
今まで私が出席したり,自分が結婚した時の感じとは違ったのでびっくりした。

で,私があまりに驚き恐縮したのを,京子ちゃんは勘違いしてしまったらしい。
後からメールが来てこう書いてあった。
「彼と話し合ってあさひ先生があまりにご負担に感じられるなら,
私の方からは主賓というかたちの方は立てないことにしました。」

おーーーい,待て待てーーーいッ
それはそれで,京子ちゃん,アンタも立場なくなるやろーーー
私はそういうことを言っておるのではないのだよーーーー

・・・などと,すったもんだしまして・・・
結局,新婦,京子ちゃんの側の主賓ということで,
お招きいただくことに落ち着きました・・・。

そうなると,用意していたスピーチが,これまた全然変わってくるわけですね・・・
そりゃあなた,やはり,ある程度の内容と長さが必要になってくるじゃないですか・・・
私は,また最初からスピーチ原稿を練り直した。
京子ちゃん,もっと早よ言うとけよッ

さて,式が始まり,今風の仲人を立てないスタイルなので,
司会の開会のあいさつの後,すぐに主賓挨拶になった。
まずは新郎の上司の方。

こ・・・これが・・・
もう本当に気の毒なほど緊張してらした。
余りの緊張で息が荒くなり,マイクに
「ふぅぅぅッ・・・ふぅぅぅッ・・・」
という音がバッチリ拾われちゃって響き渡ってしまっているのだ。
原稿を読むのもたどたどしく,もう,一同,固唾を飲んで見守る,
といった感じ。
(このブログを,京子ちゃんご夫妻が読んでないことを祈る・・・)

これまた困った。
私は仕事柄,人前で話すことに普通の人よりは慣れているので,
緊張感はあるものの,
「ふぅぅぅぅッ・・・」
などということはない。
だからと言って,余りにも堂々とやり遂げてしまったら,
この方の立場がなくなるのではないだろうか!?
かと言って,わざとしどろもどろになるのも変な話だしなぁ。

で,その緊張たっぷりのオジサマ,きっと忘れちゃってたんだろうなぁ,
新郎新婦や,両家の御両親が挨拶をず立ったまま聴いてらっしゃるのを
「どうぞおかけください。」
と言わずにずーっと続けちゃった。

これまた困った。
私のスピーチの時だけ
「どうぞおかけください」
と言ったら,このオジサマ恥かいちゃうのかなぁ,
などとグルグル考えてたら,まだ乾杯もしてないのに
まるで酔ってしまったように頭がガンガンしてきた。
はい,結果的には,私は
「どうぞおかけください」
は,あえて言わずにおきました・・・
新郎新婦,御両家の御両親,お疲れになったでしょう,ごめんなさいねー。

そんなこんなで,気を揉みつつも,
スピーチは滞りなく終了した。

招かれているメンバーは,私が担当した研修のクラスのメンバーもたくさんいて,
ちょっとした同窓会のような気分になった。
とにかく,彼女達を早く一人前にしてあげなくては,という思いから,
いろいろと厳しいことも言ってきたし,何度も泣かせてきた。
しかし,彼女達は本当に素直で心が美しく,
いまだにそれを恨まずに慕ってきてくれる。
自分は何というまわりの方々に恵まれた人生なのだろうか,と
そのことに,あらためて深く感動を覚えた。

教えることって,結局はこちらが教えてもらうことの方が何倍も多い。
そんなことを感じずにはいられない一日となりました。

京子ちゃん本当にお招きありがとう。
末永くお幸せにね。
コメント (2)
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