今日は息子の参観日でした。
高校になっても授業参観があるとは。
まあこちらとしては、絶好の「観察記録日」なんですけどね(笑)。
勘のいい読者の皆様,キダタローのレポート第2弾です!!
(もう,みんなわかってるという前提・・・)
息子の学校は参観日はできるだけ,
担任の科目を見ることができるように組んである。
息子の担任「キダタロー」は国語の先生なので,
今日は古典の授業を参観することに。
ワクワクしながら教室へはいる。
のっけから「キダタロー」は圧倒的な存在感で教壇に立っていた。
しかし,今日の髪型は「キダタロー」のそれとは少し趣が違っていた。
ここ数日の雨のせいかと思われるのだが,
かっちり撫でつけていたはずの髪は,ばらーんと解けてしまい,
また,後ろ髪もずいぶん伸びてしまっているので,
「キダタロー」と言うよりも,マンガ「美味しんぼ」の「海原雄山」のようだ。
それはそれでかなりのインパクト。
「キダタロー」は首と腰に手ぬぐいをぶら提げていた。
タオルではなく,「手ぬぐい」。
しかも,最近いろんな柄のオシャレな手ぬぐいがいろいろあるけれど,
そのような女々しいことは「キダタロー」は決してしない。
「○○新聞」と染め抜いた白い手ぬぐいを首に,
そして,唐草模様のものを腰にぶら提げていた。
この手ぬぐいが大活躍していた。
「キダタロー」,とにかく熱弁をふるうため,汗と唾の量がハンパではないのだ。
大声で授業を進めながら,口の脇に溜まる唾を手ぬぐいで拭う。
また,額から噴き出す汗も拭う。
あの手ぬぐいには絶対に触りたくない,と思った。
息子が言うには,この「キダタロー」,意外にもギターがかなりの腕前らしい。
学園祭の出し物で,毎年先生のバンドも発表されるらしいのだが,
そこでいつもその腕前を披露されているとか。
国語課の教員室の「キダタロー」の机のそばの壁には
レッド・ツェッペリンのポスターが貼ってあるというプチ情報も
息子は報告してくれた。
首と腰に手ぬぐいをぶら提げて,気分はジミー・ペイジとばかりに
エレキギターをうならせる海原雄山っぽい「キダタロー」・・・。
濃い。濃すぎる。
夫に話したところ,
「その濃さならもういつでも『東進ハイスクール』からお声がかかっても大丈夫やな。」
と言った。
さて,たいてい,私がこういうふうに観察しまくるときは,
その人の話している内容がそっちのけになることが
大変多いのだが,今回は違った。
実は「キダタロー」の古典の授業が大変面白かったのである!!!
今日の題材は「伊勢物語」であった。
「昔,男ありけり。」ですね。
ひとつひとつ聞きながら,あー,習ったなぁ,習ったなぁ,
と思い出し,噛みしめた。
係り結びの法則!!
おおー!ぞ,なむ,や,か,こそ!!
下二段活用!!
おおー!へ,へ,ふ,ふる,ふれ,へよ!!
学生たちと一緒に小声でリピートしてしまった。
思えば,私の高校1年生の時,古典の先生が尋常ではなく恐ろしかった。
(これをお読みの同窓生の皆さん,誰の事かすぐおわかりでしょう。)
国語課の先生なのに,なぜかいつも竹刀を持ち歩き,
何かっちゅうとすぐにその竹刀で黒板をバババーンと叩き怒りまくる。
どこで逆鱗に触れるかわからず,まだ中学を卒業して間もない女子にとっては
恐怖以外の何物でもなかった。
一度,その逆鱗に触れてしまったことがある。
それは5時間目の授業だった。
たしか,その頃私はエレクトーンのコンクール前で練習に忙しく,
午後一番の授業で眠くてぼんやりとしてしまっていた,と記憶している。
授業が始まるやいなや,何だったかわからないが,とにかく私は当てられた。
ぼんやりしていて先生の質問をよく聞いていなかったので,
当然答えられるわけもなく,
「えっと・・・聞いていませんでした・・・」
と言うのがやっと。
その時,バババーンと竹刀が黒板に叩きつけられる音がして,
「何をしとるんじゃーいッッッ,立っとけーーーーッッッ」
と,言われ,私はずっと立たされていた。
運の悪いことに,その日は時間割が変更になって,
5,6時間目ぶっ通しで古典。
しかも休み時間もなし。
5時間目のしょっぱなで立たされた私は
合計110分間立ちつくしていたのでした・・・
話が思いっきり逸れてしまいました。
そんなこともあり,古典にはそれ以来苦手意識を通り越して,
恐怖感を植え付けられトラウマになっていたのだが,
基本的に国語は好きなので,古典そのものが嫌いなわけではない。
なので,「キダタロー」の授業も興味津々で受けさせていただいた。
たとえ話もお上手でだし,文の解釈も文法の説明も大変わかりやすい。
メリハリがあるので,ポイントとなる個所もよくわかる。
そんな「キダタロー」の口角泡を飛ばしながらの熱血授業に
それはそれは惹きこまれ,授業はあっと言う間に感じられた。
いやー,知れば知るほど幅広く,且つ奥行きの深い「キダタロー」。
まだまだ目が離せません!!
今後も注意深く彼を見つめ続けていこう,と決意を新たにしたあさひなのでした。