41年前に買った座敷ほうきがいまだに健在です。
絨毯の毛足に隠れた細かいゴミも搔きだしてくれる優れものです。
この座敷ほうきには思い出があります。
座敷ほうきを買った時のことをタウン紙に投稿して掲載されました。
座敷ほうき
八王子の三崎通りに昔ながらの座敷ほうきを作っている店がある。
古い店構えのその前を通ると、ガラス越しにいつもほうき作りに余念のない
実直そうなご夫婦の姿が見える。
先日、思い切って店に入りほうきを買い求めると、無口なご主人に代わり、
奥さんが数種類のほうきを並べて丁寧に説明してくれた。
丹念にしっかりと作られ、緑、紫、赤、黒の糸できれいに綴じれたほうきは
美しく、それは立派な芸術作品であった。
家の窓を開け放し、そのほうきを手にする。
「畳の目に沿って隅々まできちんと掃くのですよ」と言う、今は亡き祖母の
声が聞こえてくるようであった。
サッサッと畳を掃く音色は柔らかく懐かしかった。私は久し振りに優しい気持ちになれた。
あれから41年の月日が流れています・・・
虫干ししています
糸は色褪せていますが作りはしっかりしています