以前の家と今の家の中間点ぐらいに
老夫婦が営む製麺店があった
その製麺とは全然関係がないと思われるのに
店頭にはどこから仕入れるのか
こわれ煎餅が100円「ちょっきり」で
いつも数種類売り出されていた
消費税はどうなっていたのだろう
売る方も買う方も 無頓着だったけれど
父ちゃんがそのお店の事をいたく気に入り
しょっちゅう
こわれ煎餅を山のように買ってくるのだ
そんなに食べれないから
買ってこないでと言っても
全然聞き入れてくれなかった
それが昨日寂しそうにして帰って来たと思ったら
その老夫婦のお店は閉店になっていたと言う
「身体がいう事を聞かなくなり閉店します」
との張り紙が貼られていたそうである
私も何回かそのお店に行ったことがあるが
いらないと言いつつ
お店に行けば父ちゃんより
山のようにお煎餅を買ってしまうのだった
私も歳を重ね
お煎餅のような硬い物は
口にできなくなってしまったけれど
なんか 寂しいやないか