母は70歳の時
田舎で1人暮らすのは寂しいからと上京し
姉との生活が始まった
後に小田原に生活の拠点を移し
最終的には80歳の時故郷に戻り 84年の生涯を終えた
私も再来年には古希を迎える
母の生きて来た重みを心に感じる歳になってしまった
母の世代は戦争も経験し 艱難辛苦をなめてきた世代である
惨く壮絶な人生を
先人たちは皆 心に押し殺して生きて来られたのだ
片や私
好き放題 自由気ままに生きてきてしまった
色々な事があっても
身に応えないのだ
大病も経験なし
物欲も無し 食べる事も苦行
貧乏を今もって自覚する事もなく生きている
生前母がそんな私の生き様を見て
「ぶれない生き様は羨ましいね」と
ポロっと口にした事があった
物心ついた時から 私は私であった
両親に道を阻止された事は一度も経験がない
あと残り長くて20年あるかないかの我が人生
体力気力知力の衰えは否応なしである
「空クウを噛む」だけの日々古でいいのだろうか
母よ
頑固な娘でごめんね
母をなぞる事なしの人生でした
残りの日々 猫母ちゃんとして生きて行きます
人様から「馬鹿じゃねぇの」と言われても
母は笑って見ていてくれそうな気がする