新国民病とまで呼ばれ
患者が増加しつつある逆流性食道炎です。
これは、
何らかの原因により
胃液が食道へと逆流し、
食道が炎症を起こす病気です。
自覚症状としては、
胸やけやつかえ感などがあり、
おいしく食事ができない
快適に眠れないなど、
日常生活に支障をきたしやすいのです。
気管支喘息や誤嚥性肺炎のような
合併症を誘発することもあり、
早めの対処が肝心だそうです。
最近は若年層にも発症する例もあるようで、
加齢の影響で胃液が逆流しやすくなる
中高年以上がやはり多いようです。
ただ、基本的には
飲み薬による治療と、
日常生活の改善で、
ほとんどの場合は軽快するといわれています。
この病気の基礎知識や病院での検査・治療法に加え、
生活を改善しましょうとか
体を動かしてみましょうとか、
自分でできるセルフケアを優先し、
どれも容易で習慣化しやすいものから取り組んでいきましょう。
一番目に
横寝をするなら左側を下にしましょう。
逆流が起きやすいタイミングは、
就寝中と食後2~3時間です。
そのため、
食後3時間以内に横になるのは逆流を自ら招くようなものなので、
極力避けましょう。
就寝時に横寝をするなら左側を下にします。
これだと、
胃の位置が食道よりも下になり、
また
胃液の逆流を防ぐ下部食道括約筋の圧力も上がって、
逆流が起きにくくなる。
この時、
体を丸めないように注意。
丸めると腹部が圧迫され(胃が押され)、
逆流しやすくなってしまう。
次に、
塩分と糖分を控えること。
生活習慣病の予防に塩分控えめとはよく言われるが、
これは逆流性食道炎にも当てはまります。
塩分が多い食物だと、
胃の中で滞留する時間が伸びてしまい、
その分胃酸が多く分泌される。
さらには、
膵液や胆汁の分泌も増えて、
十二指腸液の逆流も増える傾向があるという。
また、
塩分が多いと
食道の粘膜が接する液体の浸透圧が高まり、
胸やけなどが起きやすくなる。
これは糖分についても同様で、
塩分と糖分のどちらも
控えめにするよう注意する。
そして、
軽い運動をすることにしましょう。
運動と逆流性食道炎の改善とは関係ないように思われるが、
実は大いに関係するといいます。
例えば、
横隔膜を鍛える運動によって
下部食道括約筋が締まりやすくなり、
サイクリングなどで
内臓脂肪が減れば
胃の圧迫が減るという報告があがっています。
腹式呼吸や逆複式呼吸で
横隔膜に負荷をかけて鍛える方法も先に提示しています。
例えば、
仰向けになって両膝を立てた状態で、
鼻から吸って下腹をふくらませ、
口から吐き切る腹式呼吸。
1日に5~10回を2セットやればよく、
空き時間を活用して行うことができます。
そのほか、
上体の筋肉をほぐすストレッチや
猫背を治すヨガのポーズなど、
腹部の無用の圧迫を解放するエクササイズもあります。
ちなみに、
激しい運動は、
胃酸の逆流を増やすので逆効果で、
あくまでも「軽い運動」にとどめることです。
最後に、
日々の食生活を工夫します。
消化の良い食べ物を、
消化に良い調理法で食すことが基本で、
天然の消化剤(ジアスターゼ)が含まれる大根・山いもや、
胃の粘膜を保護するビタミンUに富むキャベツといった食材を
積極的に摂ることをおすすめします。
外食メニューの選び方についての指針や
自宅で作れる健康レシピもあるので、
積極的に活用すると良いと思います。
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